漫画礼賛〜「『エロイカより愛をこめて』の創り方」「キリコ」

【山寺の本棚】

「エロイカより愛をこめて」の創りかた (マガジンハウス文庫)

「エロイカより愛をこめて」の創りかた (マガジンハウス文庫)

「ほのぼの屋」という雑貨屋兼古本屋で青池保子「『エロイカより愛をこめて』の創り方」
を購入。「エロイカ」というタイトルがなんとなく懐かしくなって手に取ったら、伯爵が禅宗の僧衣を着て座り、背景に般若心経の書いてあるイラストが眼に止まって衝動買いである。200円也。

知らなかった!「エロイカより愛をこめて」がまだ続いていたとは…

最後に読んだのは10年近く前のはずだが、何とも息の長い漫画である。
青池氏の顎のちよっと長いコーカソイド系の顔は好きである。「Z<ツエット>」も繰り返し読んだ記憶がある。

作者のお父さんが青池保というお名前であるとか、ご両親とのエピソードはどれも心がほんわかするようなお話ばかりである。
漫画の作画のプロセスとか回顧談など楽しい話がたくさん載っていて200円はお買い得である。

それから軍服姿の少佐のイラストを見て、確信したことがある。
自分がジオン派で「銀河英雄伝説」が好きという感覚と私の好きだった少佐のイメージが同じところから来ているということである。自分の嗜好を改めて認識。

ちなみに「エロイカより愛をこめて」はドイツ連邦軍の情報誌で紹介され、大反響があったそうである。
ドイツにはいドイツ連邦軍の軍人を主人公にしたドラマや映画が無いそうである。そのうえドイツ人の将校を主人公にした漫画が四半世紀も日本で支持されているということがドイツ連邦軍の関係者の間で大変好意的に受け止められたとのこと。なかなか興味深い。

キリコ 1 (モーニングKC)

キリコ 1 (モーニングKC)

漫画つながりのネタをもうひとつ

昨日「復活書房」で木葉功一「キリコ」(講談社)という漫画を読んだら、連載当時に強烈なインパクトを受けたことを思い出した。
奥付を観ると1998年の作品である。当時アルバイトしていたコンビニでモーニングを読んで、その時に強烈な印象を受けたのを覚えていたのだが、10年以上もその印象を忘れないでいたことになる。自分でも少し驚いた。確かに1回観たら忘れない絵である。

というわけで1−3巻を購入。300円也。

絵の向こうから強い風が叩きつけてくるようである。荒々しい。登場人物が皆真剣で、しかも他人の生死を何とも思っていないのだ…危険だが魅力的な世界ではある。
ブックオフオンラインで4巻を見つけたので購入の予定。アマゾンのブックレビューを読むと「フルーツ」「クリオの男」などもとても面白そう。ちょっと楽しみな存在である。

木葉功一氏のブログ】http://d.hatena.ne.jp/kibakoichi/20090826/1251258892#c

日本の漫画というのは無限といっていいくらいの広がりがある。そこに自分の思い出とか生活が重なるとまたいろんな陰影が生まれたりして、楽しみが増えるのである。
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