爽秋の西国観音霊場巡り
本日は兼務寺院の観音寺というお寺の団体参拝。
檀家総代は4年交代で、今年から総代になったN氏はかなり心配そう…
一番心配だったのが天候だが、御蔭様で本日は結構な旅行日和。まずは一安心。
朝方は丹波の山々に靄が掛っていた。こういう日はかなりいいお天気になる。
最初は亀岡の穴太寺(あなおうじ)
【穴太寺 御詠歌】かかる世に 生まれあう身の あな憂やと 思わで 頼め 十声一声
御本尊は絶対秘仏のお薬師如来様。
なんといっても脇陣に木彫の涅槃像が御布団をかぶって寝ておられるというのがインパクト大。
ちなみにお布団は上質の縮緬でした。
内陣と庭園の拝観があるが、是非、拝観料300円を払って内陣にまで入り、本尊様とこの涅槃像に対面したい。
このお寺に来たことがある檀家さんも多いが、内陣は初めて入ったと大変喜んでおられた方が多かった。
内陣で般若心経のお勤め。
堂内は静かな、祈りの空気があってとても良い印象だった。
穴太とはもともと「穴穂」であったという。
暗殺された穴穂部皇子や丹後の「間人」(たいざ)に由緒を持つ穴穂部間人皇女(あなほべのはしひとのひめみこ)などとも関係があるように思うのだが、いずれ調べてみたいと思っている。
次は京都の西山にある善峰寺。
大型バスは山門からかなり離れた場所に駐車しなければならず、往復20分以上歩いた。
日本一と言われる全長50メートル以上の遊龍の松を見に行ったら、本堂前でお勤めするのを忘れてしまった…
【善峰寺 御詠歌】野をもすぎ 山路に向かう 雨の空 善峰よるも 晴るる夕立
昼食の後、京都市内の革堂行願寺と六角堂頂法寺を廻る。
行願寺は洗練された町並みの中にあり、頂法寺は高層ビルの立林する中に建っている。
【行革堂行願寺 御詠歌】花を見て 今は望みも 革堂の 庭の千草も 盛りなるらん
【六角堂頂法寺 御詠歌】わが思ふ 心のうちは 六の角 ただ円かれと祈るなりけり
どちらも市街の中に忽然とお寺が現れるのは不思議な光景である。
京都の通りの名前を覚えるのに「姉さん六角蛸錦」という数え歌があるが、この「六角通り」が他でもない六角堂に由来する。
華道発祥の地とされ、池坊の家元が住職を務めるお寺である。
池坊という名称も池の側に坊(僧坊)があったことから付いた名前だという。
穴太寺の玄関にコスモスが活けてあってその見事さがいつまでも印象に残りました。
ちなみに檀家さんが一番活き活きしていたのは「やまがた屋」という南丹のお店で買い物をしていた時でした。住職としてはちょっと複雑な心境だが、次回の団体参拝もこの「やまがた屋」に寄ることになりそうである…