2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

お寺のサプリメント

本山に居た頃はビタミンCの錠剤、ビール酵母「エビオス」、「QPコーワゴールド」が必需品であった。 生の野菜はご法度で差し入れでもない限り果物も食べられないからビタミンCが不足する。 本山での生活になれるまでの2週間は特にきつい時期でストレスとビ…

夜歩く者

嫁が山寺へ来て間もなくの頃、散歩がてらホタルを見に行った。 昔に比べて少なくなったとはいえ、遠くや近くの田んぼの上を舞っているホタルの光に嫁は歓声を上げた。 その帰り道、小川の傍を通った時、大きな獣の鳴き声(嫁の言葉を借りれば「バイクをふか…

ディープどすえ

妻に勧められてグレゴリ青山氏の「しぶちん京都」(メディアファクトリー)を読む。 青山氏の絵は独特で敬遠していたのだがメチャ面白い! 「ナマの京都」の続編とのことだが、京都人のイケズな感覚は絶品である。 マンガというのは本当にディープな世界だと思…

かわいい厄介者

朝、山門の前の駐車場に向かって歩いていると側溝のなかに何かもこもこした黒いものが動いていた。グレーチングの下にいるので顔はよく見えないが、尻尾が大きく黒とグレーの大きな縞になっていた。 アライグマのようである…実物を見るのは初めてだった。結…

岩盤浴より温まる…

空気が澄んで、日中の日差しが柔らかい感じになってくると秋が来たと思われる。今年は柿が不作である。 それでも柿の木に鮮やかな色の柿の果実が下がっていて、とりわけワックスを塗ったように透明で、すべすべした柿の果実の表面に日差しが照りつけているの…

私の柚子

山寺のスピリチュアル問答 今日は昼前から雨が降り始め、三時頃ようやく上がった。駐車場の横に柚子の木が一本ある。 柚子が色づく頃は一番参拝が多い時期で、不心得物のよっていつもひとつ残らずもぎ取られてしまう。 そこで今年は早く収穫しようということ…

サラダ談義

サラダという料理は体に良い食べものとされているが、生野菜はカサの割りに栄養価が低いのでできれば温野菜をという人もいたりする。ヨガ系の人で生野菜をやたら勧める人がいるかと思うと、東洋医学系の人の中には生野菜は体を冷やすと警鐘を鳴らす人がいた…

山道のお地蔵さん

本日は兼務している山寺で八十八所巡り。山道に置かれた八十八体のお地蔵さんを、四国の八十八所に見立てて巡拝するのである。24日というのはお地蔵さんの日とされている。ちなみに28日はお不動さんの日である。 参加者は40人程。とにかく天気が良い!…

バーモントカレーの逆襲

お坊様のレストラン 本山での研修期間(恥ずかしいのであまり「修行」という言葉は使いたくない)で最初の食事はカレーだった。食事の前に誰かが本山ではカレーを食べる時は箸で食べさせられると聞いたと言い、皆一瞬不安になったのを覚えている。結局それはデ…

心をリセット

数年前、山道を車で走っていて、視界に黄色いものが飛び込んできた。山の斜面全体が2メートル近くある背の高い、黄色い花のついた植物で覆われていたのだ。セイタカアワダチソウというのがその植物の名前だった。 外来種だが繁殖力が凄まじい。根から農薬様…

サルとの戦い

今日は檀家さんの年忌の法事 こちらでは家でのお勤めが終わった後、お墓参りするのが通例である。お墓で読経していると、カサカサという落ち葉を踏む音が直ぐ前の山から響いてくる。 動物がお供え物を狙って来ているらしかった。猿が数匹というところか。 ま…

ジャガイモのきんぴら

お坊様のレストラン 本山に居た頃の食事は菜食であった。 週2回、近所の八百屋が適当に食材を見繕って持ってきてくれる。 なにしろ食べ盛りの男達ばかりなので、次の食材が来るまでに冷蔵庫が空になることがあったりする。これは恐怖である。 じゃがいもだ…

お釈迦様はベジタリアン?

山寺のスピリチュアル問答 お釈迦様は肉を食べられなかったのか? 気になって少し調べてみた。お釈迦様の教えに従って出家した人々は働くことをせず、その食事を托鉢で得ていた。托鉢で施してももらったものが肉ならば食べていたようである。 但し、自分のた…

戒律

この夏の異常気象のせいか全国で春に咲く花木が開花しているという。山寺でも梅林の梅が何本かの枝に梅の花が咲いていた。ひろたんさんのコメントを読んで「鹿の遠音」という言葉があるのを知りました。なんという味わいのある言葉!今朝も鹿の遠音が響いてい…

伝説の乳粥

お坊様のレストラン その4 aoi_kさんのコメントを読んでいていろいろ思いだした。釈尊は断食など自分の肉体を苛む極端な苦行を6年あまり続けられていたが、それが無益であると判断され村娘スジャータの奉げた乳粥を召し上がって元気を回復された後、瞑想の…

本山へ

本日は教学講習会があり本山へ。 ところで本山といっても実はいろいろな名称や格付けがある。 大本山、総本山、別格本山、中本山など… ちなみにうちの本山は「総本山」を名乗っている 閑話休題。 まずは修行僧のいる宿舎へ差し入れ。 修行期間中は疲労困憊す…

極上のピーナツバター?

お坊様のレストラン その3 黄な粉バターとプルーントースト 結婚して変わったのが朝食である。 老僧(父)はご飯じゃないとダメなので私もご飯一辺倒だったが、妻は朝はパンじゃないとダメなの で、私も朝食はパンになった。 私達夫婦は肉は食べない、いわゆ…

鎌倉の禅寺にて

鎌倉の禅寺にてしばらく前のことだが鎌倉にある大きな禅寺に行った。 私は作務衣姿だったのだが少し緊張して山門(お寺の門のこと)をくぐった。というのは禅寺は作法に厳しいという固定観念?ようなものがあったからだ。 作務衣の下にはTシャツを着ていたのだ…

ご飯を食べないと太る?

山寺のスピリチュアル問答 その1 山寺にはテレビが無い。 老僧(父)がかなり変わり者でテレビを置かないことを宣言して20年以上経つ。母は未だにテレビ欄を熟読していて「今週の《ちりとてちん》では主人公が大変な目に逢うらしい」などと言う。よほどテレビ…

謎の男

謎の男「京のぶぶ漬け」という言葉がある。 「ぶぶ漬け(お茶漬け)でもどうですか?」と言われたら帰れという暗黙のサインだという。 京都に十年以上住んでいたが、そんな催促をしたこともなければ、されたこともない。 ホントに使われた言葉なのか、ある種の…

秋の声

最近、朝晩に鹿の鳴き声が聞こえる。 鹿の泣き声は鋭く、高い声で綺麗というよりは哀しい感じがする。鹿の声を聞くと山寺に秋の訪れを感じる。 檀家さんの家へ行くために田んぼのあぜ道をあるいていると、刈り取った田んぼから藁の匂いがたちのぼってきた。…

今月の「寺門興隆」(興山舎)

「お寺の本棚 その1」 今月の「寺門興隆」(興山舎)今月の「寺門興隆」(興山社)10月号が届いた。ちなみにこの「寺門興隆」はお坊さん専門の雑誌である。以前のタイトルは「月刊 住職」であった。 巻頭1ページ目はお坊さんのライブの写真である。写真が上手…

夏バテ粉砕!苦瓜(ゴーヤー)とパインのジュース

お坊様のれすとらん その1 何気なく手に取った本がとてつもなく面白いというのは読書の冥利につきる体験だが、思いつきで適当に作ったレシピがとても美味しかったりするのもやはり料理を作る醍醐味と言える。お寺の畑で苦瓜がとれた。 淡い緑色で光沢があり…