ジャガイモのきんぴら

            お坊様のレストラン 

   本山に居た頃の食事は菜食であった。

 週2回、近所の八百屋が適当に食材を見繕って持ってきてくれる。
なにしろ食べ盛りの男達ばかりなので、次の食材が来るまでに冷蔵庫が空になることがあったりする。これは恐怖である。

 じゃがいもだけは箱ごと持ってくるのでジャガイモがきれることは無かった。従って、食材が無くなるとジャガイモ料理の登場である。

 ジャガイモをすりおろし、小麦粉とまぜてたものを海苔で包んで揚げ、どんぶりのご飯に載せ天ツユ風の甘辛いタレをかけたものがなかなか美味しかった。
本当はノリを魚(鰻)の皮に見立て、精進風蒲焼というのが正式な名前らしい。

  今でも時々作るお勧めのジャガイモ料理はじゃがいものキンピラである。

         「ジャガイモのきんぴら」

   1 フライドポテトくらいのサイズにジャガイモを切りそろえる
   2 フライパンにゴマ油かオリーブオイルを入れ、ジャガイモを強火で炒める
   3 砂糖、醤油、みりん、日本酒などで味つけ軽く煮る
   4 仕上げに七味か一味を少々


ご飯によく合うし、酒の肴にも。もう一品欲しい時などにうってつけである。

※ポイントはジャガイモを過熱しすぎないこと。加熱しすぎると表面が溶けたようになる。
じゃがいものしゃきしゃきした食感を残したもののほうが断然美味しい気がする