ブログの御利益 十四人目の刺客
本日は同じ関西花の寺の札所から団体参拝があった。
同じ霊場のお寺として御世話になっているので粗相しないように…と若干緊張。
最初に宝物殿に案内して仏像の説明。
本当ならその後、法話にはいるのだが本日中に4カ寺を廻られるというので時間の制約があって仏像の説明だけにした。
説明を終えて、やれやれ…と思いきや初老の男性から「質問があります」と手が挙がった。
平静を装いながら内心は「困った…あまり難しい質問がでませんように」とお祈り。
質問の内容は仏像の着衣についてだった。
私はもちろん仏像の専門家ではないのだが、数日前にお不動様についてブログを書いた時に仏像の着衣について書かれたHPを少し読みこんだので、なんとか大きな破綻なく答えることができた。
これはやっぱりブログの御利益か不動様の御利益か…と感謝した。
※ 以下では映画「13人の刺客」についてネタバレ、否定的言及がありますのでご注意ください。
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先日、急に映画を見たくなって「十三人の刺客」を借りてきた。
やはり“小よく大を制する”というのは映画の面白さとしては王道だと感じた。
同時にこのジャンルにおける黒沢明の「七人の侍」という映画がいかに偉大であり、抜きがたい名作であるかということも改めて実感した。
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「十三人の刺客」の前半では照明に工夫されていて、蝋燭を照明としていた往時の雰囲気が実に良く出ている。
これにまず感心した。これだけでも見る価値があると思う。
仏像に説明する時に毎回言うことは当時の仏像は極彩色であり、人々はその絢爛たる色彩を揺ぎ、明滅する灯りで観ていたということである。
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薬師寺の十二神将の往時の色彩を再現するという企画が以前に行われたが、一度、それらを実際に再現した状態で見てみたいものだと常々思っている。
閑話休題。クライマックスは13人の刺客対側の戦闘である。
ここでまずとても大きな疑問がひとつ。
どんな手段を用いても相手を葬るというのが刺客側の絶対のミッションであった。
モンスターのような将軍の弟が要職につけば万民が悪政の被害に逢うことは明白である。
しかも予想を上回る圧倒的多数が相手なら尚更である。
だは刺客達はかなり早い時点で、13人対圧倒的多数という非常に不利な直接対決に臨んでしまうのである。
これはどう考えてもおかしいのではないか…というのが大きな疑問である。
あたかも漫画やアニメで良く見られる不良学生の乱闘シーンみたいな印象である。
あくまでクールに、どんな手段を用いても相手を葬ることに徹すべきではないか…と思うのである。
そして最後の最後で突然…“不死身の男”が登場するのである。
これにはかなり唖然。
2分くらい思考が停止してしまった。
心臓の弱い人ならショック死してしまうかもしれない(笑)
この“不死身の男”をどう理解したらいいのだろうか…
監督の遊び心なのか、それとも映画の持っている秩序を敢えて壊すという新しい試みなのか…理解不能である。
流石に13人も刺客がいるとそれぞれを完全に描き分けるのは難しいが、個々の俳優の演技や殺陣はとても素晴らしい。
刺客以外の俳優も皆良い。その意味では観て損は無い映画である。
但し14人目の刺客が居て、観ている我々を狙っていると用心のうえ観て頂きたい。
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