じわじわ 書斎の編み笠


“お坊さん”ד笑い”


で検索をかけたら下記の記事がヒット。じわじわくる法事…


【じわじわくる法事】https://matome.naver.jp/odai/2134053095407509601







先日、他宗のお葬式に客僧として出仕したらそのご住職の字がプリンターで印刷したみたいに綺麗な楷書だったので驚いてしまった。


字が上手いというのは僧侶にとって間違いなく説得力になる。


逆に言うといくら偉そうに説法していても字が下手だと説得力も何もないということになる…



先日も大事な法要で使う塔婆を書き上げた後、少し離れて見直したら見事に右寄りになっていて凹んだ…



一字一字真剣に書いても、全体として不揃いという場合がままある。



毛筆というは一朝一夕に上手くならないので練習するしかない。おまけに怠っているとどんどん下手になる気がする。






書斎の柱の少し高いところに編み笠が掛けてある。



年に一度年末の大掃除の時に埃をはらうくらいで普段使うことはない。


今住んでいるお寺の庫裏が火事で焼失し、その後始末をする形で先代住職である老僧が住職として赴任したが最初は商店街で托鉢をしていたと聞いたことがある。


檀家さんの多くも離散したりして大変ななかでの赴任だったという。


無住に近い荒れ寺だったので本堂などは壁一面の落書きだらけで、まずその落書きを消すところから始めたという。



書斎にある編み笠は托鉢をしていた時のものだという。


何かあったらこの編み笠を被って托鉢に立てばよい…


とそんなことを考えることがある。



何もなくても、何もできなくてもこの編み笠をかぶって自分の気持ちひとつから始めたら良いと。





昨年10月の台風の被害はかなり広範囲に及び、当地でも様々な被害が報じられた。


山寺でも倒木多数。駐車場替わりに車を止めていた堰堤の平地にも泥が大量に堆積し、そのままになってる。



隣町でお寺の御住職が台風後の境内の整備活動をされていて高所から落下され亡くなった。


お寺といえど人に頼むのが難しいことは自分でやるしかない。業者さんに頼めば安全で楽ができるが経費がかかる。そうなるとできる範囲で最大限のことをやろうとして随分無理をすることがある。私も伐採した木の下敷きになりかかったことが何回かある。




そういう状況がよくわかるので、亡くなった御住職とは面識のない方であっても心中を察するに余りあるものがある。


当地でも同じ真言宗のお寺の裏山から大量の土砂が崩落したとのことで、たまたま法務で同席する機会があったのでお尋ねしたら10トンもの土砂をすべて手作業で搬出されたとのこと。


ご詠歌の先生でどちらかといえば華奢な印象の方だが、その方なりの覚悟のようなものをもってお寺の護持にあたられているのだと思う。見習いたいものである。





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