「郵便局の椿 」 金子みすゞ
【お知らせ】
出張の間にHPが更新されてました。新緑の境内が綺麗です。
ご笑覧下さいませ
http://ujimaccya69.hp.infoseek.co.jp/
長い出張から山寺に帰ってきたらアマゾンで注文していた金子みすゞの詩集が届いていた。
「花の詩集1」(JULA)の最後に「郵便局の椿」という詩が載っていた。
- 作者: 金子みすゞ,よしだみどり
- 出版社/メーカー: JULA出版局
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
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郵便局の椿 金子みすゞ
あかい椿が咲いていた、
郵便局がなつかしい。
いつもすがって雲を見た、
黒い御門がなつかしい。
ちいさな白い前かけに、
赤い椿をひろっては、
郵便さんに笑われた、
いつかのあの日がなつかしい。
あかい椿は伐られたし、
黒い御門もこわされて、
ペンキの匂うあたらしい、
郵便局がたちました。
言葉の色彩や言葉のリズムと美しくて、どこか哀しい内容がひとつになって響いてくる素敵な詩である。