雪の日に「ゆるりと。」
【舞鶴ご近所日記】【のんびりしてられない日記】
朝方は少し空気が暖かだったが、冷たい雨が降りはじめ、すぐにみぞれから雪になった。
雪の中、市内にあるS堂という文具店のご主人が注文品を届けて下さった。
「舞鶴は元気がありません」とS堂のご主人は逢うたび嘆かれる。
憂国の士ならぬ憂鶴の士である。好人物という言葉がぴったりで井伏鱒二の小説に出てきそうな方である
S堂のご主人が雑誌を置いていかれた。
「ゆるりと。」というタイトルで東西舞鶴の商店が100軒以上網羅されている。商工会議所と舞鶴市が発行したそうである。私の好きなカラチ(カレー)もレストランタケウチ(フレンチ)も流々亭(お茶処)も載っていないのは残念だが、商店街の紹介が目的なので仕方がない。雪で来客も無いので丁寧に読んだ。市販の雑誌にひけを取らない造りで、写真が綺麗である。お店の方々が好い笑顔で写っているのが何よりである。商工観光センターやマイコムで配布中だが、残部僅少とのことである。
高速道路無料化の恩恵で舞鶴に来る人が増えるかもしれないと少し期待している。
もうひとつは「坂の上の雲」をきっかけに軍都としての舞鶴が再認識されれば新しい魅力につながるのではないかと思っている。
この2つは舞鶴にとってチャンスと言える。この機会に地元も少し元気を取り戻してほしいと思う。
地方都市に行くと独特のゆるい空気があって、のんびりした感覚に癒されることがある。その一方で、競争意識が無くてやたらサービスが悪かったり、お馴染みさんだけえこひいきするような態度にがっかりさせられることもある。
本日(平成22年3月9日)の京都新聞には和歌山県の白浜町で2週間に町長選挙を2回やるという記事が載っていた。
立谷誠一町長(60)が地元と意見が対立したことをきっかけに任期満了まで2ヶ月を切っているにも関わらず突然辞表を提出。町長選挙には当選したが、すぐに任期が切れるため2週間で2回も町長選をすることになったという…開票に立ち会う職員の人件費などで1500万円の税金が無駄になる。
立谷町長は
「(自分が当選しても)任期満了で町長選をしなければならないとは知らなかった」
と釈明し(←オイオイッ)
「辞職して民意を問うのは成熟した民主主義社会では必要」
と開き直っているそうである。(←モノは言い様ですッ)
地方に思慮の足りない人物がトップに居座っていることの良い見本ではないだろうか。
道州制をはじめとして地方分権の勢いは止まることは無いが、いい加減なトップの居座っている地方に権限や財源をどっさり渡せば惨憺たることになるのは明らかである。
鶏口牛後という言葉があるが、小さな集団でトップになるとプライドだけ人一倍あって周囲はおろか自分の立場も眼に入らない人物が時々いる。困ったことである。
地方に居るとある種のゆるい空気に支配されてしまうことがある。
悪いことが公然と行われてもうやむやになってしまったり、誰もが見てみぬふりをして暮らしていることが当たり前の感覚になってしまうことがある。
この空気を払拭できるか否かが地方分権を根付かせるための試金石となるだろう。
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