托鉢でコスプレ 動物という隣人

本日は地元仏教会の托鉢の日である。


托鉢では網代笠を被り木綿の黒い頭陀袋を提げて歩く。
真言宗では托鉢しないことが多いので私が托鉢を経験するのはこの地元仏教会の托鉢だけである。
装束も新鮮なら托鉢自体も新鮮である。不謹慎だがコスプレに近い…



歩く時に「ほー」という声を発する。
これは「法」という意味であり、托鉢を通じて法を与えるということなのだと聞いたことがある。
家の中にいる方に托鉢に回っていることを知らせることにもなるし、寒中は声を出すことで身体が温まる。

それほど寒さも感じなかったが帰ってから頂いたお金を数えようとすると指先がかじかんでいて思うようにお金が掴めない。もう冬の寒さがそこまで来ているのだと感じた。


托鉢の会所(「えしょ」集まる場所になっているお寺)で隣のご住職と少しお話した。

ウチの山寺から近いお寺の方なので、「動物でませんか?」と聞いたら「最近、車の前に飛び出してきたイノシシをはねました」とのこと…イノシシは平気で山に逃げていったそうである。丈夫なものである…

私も先日、妻子を載せて車で走っていて、車のすぐ前にイノシシが飛び出してきた。本当に肝を冷やした。

イノシシが畑を荒らしているところを車で通ったとすると、イノシシは自分の居た山に逃げようとする。ところが道路が畑と山の間に通っているとイノシシは無理矢理道路を横切って山に逃げかえろうとするので、車にぶつかりそうになるらしい。


今朝も家の裏手の堆肥置き場にいったら大きな堆肥の容器がふたつとも横倒しになっていた。
ひとつは底を抜いたドラム缶で、もうひとつはそれより一回り大きなコンポスト容器である。
両方とも生ゴミや落ち葉をブレンドしてかなりいい感じになっていたのにあたりに散乱していた。もとに戻す作業を考えると少しうんざりである。

大人が体当たりしてもびくともしないくらいの重さになっていたのにいとも簡単にひっくり返されているのには唖然とした。
堆肥の中にはいろんな幼虫やミミズがいるのでそれがお目当てだったらしい。

山にはいよいよ食べ物が少なくなったらしい。

数日前はコーギー犬があまりにけたたましく鳴くのでまたイノシシだろうと思って外へ出ると、裏山の中を人が歩くくらいのスピードで移動しているのが感じられた。
鹿やイノシシよりスピードが遅かったので熊に違いないと思った。あまり常駐されても危ないのでロケット花火で脅かすことにした。
微かな足音に耳をすませながら、足音が近づいた頃を見計らって花火に点火しようと、息を殺してタイミングを計っていると、

ワンワンワンワンワンワンワンワンワン…


火薬の臭いや破裂音が大嫌いなコーギー犬が爆音で鳴きだして足音が分からなくなったしまった。


…後一歩のところで足音をロストしてしまったので悔しいことこのうえない。

だが暫くすると再び足音が近づいてきた。注意深く花火に点火するとちょうど足音の当たりに飛んで行って破裂した。私としては会心の一撃である。

それから熊は庫裏のそばに来ていないようだが、時々、向かいの公園に大きな糞を見かける。まだこの辺りでうろうろしているらしい。



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