御本尊はビートたけし


数日ぶりに山寺に帰ってきました。


雪はまだ少し残っていますが、大晦日から元旦にかけての雪の被害が生々しい…

もみじの木も…

梅の木も…

その他の雑木も…



一番の被害は本堂の横にある弁天堂。

大銀杏の7、8メートルはある枝が折れて屋根に当たり、瓦が破損していた。
もっとも屋根を突き破らなかっただけ良かった気もする。
天気が回復したら復旧作業にかかる予定。やれやれ…



お正月は中身の薄いテレビ番組が多い。
もっと芸術性の高いもの、宗教性の香り高いものを放映して清々しいお正月にしてほしいものである。
あまりに俗悪な番組が多い。



昨日は妻の実家に泊めて頂いたのだが、夜にビートたけし氏が仏教をテーマにした番組をやっていた。
子供を寝かせる時間まで1時間ほど見たが、いろいろと勉強になった。

ベースはバラエティなのでつまらないお笑いもあったが、仏教をテーマにするだけ良しとすべきかもしれない。

ただセットの中央にビートたけし氏をモデルにしたとしか考えられない仏像(らしきもの)が作ってあって少し気になった。
ある意味ビートたけし氏はテレビ界のご本尊の一人といえなくもないが。

出演者の柳原某女子のコメントも仏様に向かってタメ口みたいなのもあっていかがなものかと。
イスラム圏で同様のことをやったら間違いなく暴動ものである(笑)
日本は宗教に寛容な国なのである。いいんだかわるいんだか…


番組の後半は見ていないがビートたけし氏が高野山に行く映像が流れたようである。

奥の院というのは今でも弘法大師が入定されている聖地である。

普段は撮影禁止であるが、番組の前半でこの奥の院を撮影したと告知されていた。
真面目な参拝者には撮影禁止を謳っているのに、バラエティ番組には撮影を許しているとしたら少々問題であるように思うが、いかがだろうか。ビートたけし氏は才人であり尊敬に値する人物だと思うが少々ひっかかる点が幾つかあった。



仏教の言葉も諸説あるもが多くて、番組ではいちいち取り上げていられないというのも理解できるが、かなり端折った説明がされていた。

例えば如来以外の菩薩、明王、天部の仏は「悟りを開いていない」と解説されていたが、ここらへんはもう少し説明が必要な気がする。これでは観音菩薩様も悟りを開いていないことになるからである。



仏教の雑学的な部分は初めて聞いた話も多かっし、面白かった。


建てつけが悪くて「ガタピシ」するというのも仏教用語とか。

ガタピシ」はオノマトペではなくて「我他彼此」なのだという。
我と他、彼(彼岸)と此(此岸)の対立からきている…とか。

「ウロウロ」するという言葉も「有漏有漏」からきているという。
有漏とは煩悩のある状態なのだという。

…なかなか面白い。

楽しく、分かりやすく、仏教を説いた番組がもっとあっていいと思うのだが、面白さと真面目さの両立というのはなかなか難しい。
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