狐に化かされる話 平安時代の化け物屋敷 塔の起源に「えーっ!」
一週間ほど前、夜中にコーギー犬があまりに激しく吠えるので裏口から出てみると、細長い、茶色いものが厚く積もった雪に上をひらひらと移動していた。定かではないが狐のようだった。
「狐に化かされる」「狸に化かされる」という表現がある。
(そういえば「三丁目の夕日」にもそんなエピソードがでてきた。)
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先日、もう故人になったあるお年寄りが痴呆症で夜中に用水溝を歩いていたという話題になった時に、或る方が「狐に化かされたんだね」と言われた。
こういう場合も「狐に化かされた」という表現のでてくるのが面白いと思った。
相手の失敗や不始末を狐や狸のせいにして笑い飛ばすというのは智慧のある言葉の使い方だと感心した。
- 作者: 小林保治,増古和子
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本日は平安時代のお化け屋敷の話。タイトルは「河原院ニ融公霊住事」(かわのゐんにとほるこうのりやうすむこと)
源融(みなもとのとおる)公の家だった河原院が宇多天皇に献上された。
その河原院で宇多天皇が夜中に気配を感じると、正装して、刀を帯びた融公に霊が出現したという話である。
これが実は「源氏物語」の「夕顔」とつながってくるのだという。
光源氏と夕顔がもののけに襲われる「なにがしの院」のモデルがこの河原院なのではないかというのである。この河原院は平安時代を代表するお化け屋敷として知られていたのだという。他の説話集によればこの時、宇多天皇は美人の誉れ高い御后と逢瀬を楽しんでいたことになっているので、「夕顔」のエピソードは宇多天皇の話をヒントに書かれた可能性が高いとのこと。平安時代に都市伝説と化したお化け屋敷があったというのが興味深い。
- 作者: 渡辺照宏
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11月から約3カ月続いた繁忙期がようやく終わり。一息ついたところである。
朝のお茶を飲む時も「忙しい時期がようやく終わったんだなあ」としみじみとのんびりする。早速、ブックオフにて何冊か書籍を購入。
本日、パラ読みしたのは渡辺照宏「仏教」
主にインド仏教を中心に仏教とは何かという問題をコンパクトに記述した良書。
冒頭に仏塔の話が出てくる。
インドの仏塔は土饅頭型の石造物でストゥーパと呼ばれる。
これが中国、日本に伝わって三重や五重の木造の塔婆(塔)になる。
インドでは貴人に傘を差しかける礼儀があり、これがストゥーパの最上部の傘蓋になり、これが木造塔婆の九輪になったというのである。
これには「えーっ!」と驚いて椅子から落っこちそうになった…
「屋上屋を架す」といういい方はあるが、
建物に傘を差しかけるって…
なんとも摩訶不思議な話である。
文化の伝播というのは壮大な伝言ゲームなので、時としてこんな不思議な現象も起こるのだろう。
境内にある三重塔を見る眼が変わりそうである。
【告知】
「生きがいの創造」シリーズの著者である飯田史彦先生の講演会を舞鶴で開催することが決定いましました。
期日は10月23日(日)。主催は舞鶴東仏教会です。詳細が決まりましたら、当ブログにて告知を行います。
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