脳の秘密 密教の秘密
兼務寺院の道路の一部が台風で崩落した。
心配になってきたので、午前中はもう一カ寺の兼務寺院も見回りに行った。
どうやら大きな被害がなかったようで一安心。
本日は市内を車で回ったが数カ所崩落したらしい工事現場に遭遇。
由良川の川筋は特に被害が酷かったらしい。
午後からは雨模様。雷が鳴る。相変わらず天候が不順。
- 作者: 白川密成
- 出版社/メーカー: ミシマ社
- 発売日: 2010/01/28
- メディア: 単行本
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以前、友人に借りた白川密成「ボクは坊さん」が面白かったのでブックオフオンラインで購入。
何度も入荷メールが来ていたので、よほど売れたのだろう。内容も実に面白い。
真言宗に優秀で、頭の柔らかい方がおられるというのは頼もしい限りである。
- 作者: 松長有慶
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1984/02
- メディア: 単行本
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集英社の『仏教を読む』シリーズの第7巻である。
真言宗の常用経典であり、根本経典である「理趣経」の詳解が中心で真言宗を学ぶものには必読であろう。
著者は密教研究の第一人者である。
「理趣経」の成立、本義から始まって、一章ごとに詳説。やっぱり読まないと損。
一部に理趣経はセックスを説くお経だという不思議な誤解が広がっているが、その誤りを忍耐強く論破している。
アマゾンのマーケットプレイスで500円で売っていたので即買。
Newton (ニュートン) 2010年 12月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: ニュートンプレス
- 発売日: 2010/10/26
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図書館で借りたのが「Newton」(2010年12月号)。
特集はホモ・サピエンスの脳について。
ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの脳の容量はどちらが大きいか?
正解は「ネアンデルタール人」である。
ネアンデルタール人の脳容量が1500立方センチであるのに対してホモ・サピエンスの脳容量は1400立方センチ。
一見すると退化したようにも見えるが、そうではないらしい。
脳が大きくなりすぎると、出産の時、産道で引っかかることが大きくなって、脳は小さくなったという説があるそうである。
もちろん容量が小さくなった分、質を向上させるという進化がなされたに違いない。
宇宙人や未来の人類の想像図でやたらと頭の大きな姿が描かれることがあるが、頭は大きければいいというのではないらしい。
- 作者: V.S.ラマチャンドラン,サンドラブレイクスリー,V.S. Ramachandran,Sandra Blakeslee,山下篤子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/08/01
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「脳の中の幽霊」のVS.ラマチャンドラ博士へのインタビューも面白かった。
たとえばホッキョクグマは、50万年もかけて毛皮を進化させ、寒さに耐えられるようになりました。しかしヒトの場合は、たった1人のとても賢いヒトが、寒さをしのぐためにホッキョクグマを殺し、毛皮をはいでコートをつくりさえすればよいのです。このような情報は模倣によって学習され、すぐさま同じ社会集団の仲間、親類、さらには子孫にも伝えることができます。子供が母親のまねをして数回試行錯誤するだけで、同じ行動をわずか1世代のうちに学習できます。(ヴィラヤヌルS・マラチャンドラ)
他の生物が何百世代もかけて進化するのに対し、ヒトは1〜2世代で新しい行動を学び、進化が広がっていく。
種全体としては種の平均的な能力が向上することよりも、ごく少数、特に優秀な個体が出現することと、その優秀さを模倣することのできることが種にとって大切だということなのだろうか…
余談だが、武術の世界を見ていると、空手、ムエタイのような剛系と合気道、柔道のような柔系を比較すると、軍隊のように全体のレベルを上げる必要がある場合には剛系が有利である。一方、柔系では植芝盛平、佐川幸義とか時々とんでもなく突出して強い人物が出ることがある。
<全体>にひとつの意思やエネルギーの総和があって、どの方向に振り向けるか決まっているような印象がある。
牽強付会かもしれないが面白い。
観想は脳内のイメージ、真言は呼吸、音声、振動、印は皮膚、姿勢、筋肉といったところか。
これらが複合することで<仏>になるのか、それとも全く違う何かが生まれるのか…
大脳の下頭頂小葉は視覚、聴覚、触覚など異なる種類の感覚情報が合流する場所であるとされる。
手に触れた水の触覚、雨だれの音、水を描いた絵…これらを抽象的概念の<水>としてを扱うのが下頭頂小葉である。
私達が<抽象>と呼んでいるのは異なる感覚を統合することなのだろうか。
三密というのは異なった感覚の統合と言えなくもない。
そうなると下登頂小葉というのは密教にとっては大変に重要な部位ということになる。
密教にはまだまだ沢山の秘密が隠されているようだ。
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