寂しい食卓  踏んでお通り下さい

 


昨月のお坊さん専門誌「寺門興隆」(2011年9月号)に考えさせられる記事が載っていた。


記事といっても新聞の投稿欄の抜粋である。


それは主に次のような内容だった。


ある小学校では給食の配膳が終わるとピーと笛の合図があり、「頂きます」を言わないで食事が始まるのだという。教室によっては太鼓のドンという音が食事の合図なのだという。


理由は給食費を徴収するようになった時に、ある親から「お金を払っているのに頂きますを言うのはおかしい」というクレームがあったからだと言う。


投稿者は「頂きます」「ごちそうさま」というのは食事が頂けることに対する感謝であり、お金を払うか払わないかとは関係ないと主張するが全く当然である。


私達の税金で公的教育は運営されているが、教育を「税金を対価としたサービス」とみなすなら教師に感謝や敬意を持つ必要もないことになる。


昨今のモンスターペアレントを見ているとそんなことを主張する輩がいてもおかしくないように思える。


食事に感謝すること、或いはそれ以前に何かに対して<感謝する>という行為そのものは人間形成のとても大切な部分だと思っている。


それが誤った価値観の中で失われようとしていることは悲しくもあり、恐ろしくもある。


それ以前にクレームに対して依然と対処できない学校にも大きな問題がある。


宗教の多くは神仏に対して手を合わせ、頭(こうべ)を垂れるという行為を行う。
この行為は感謝するという行為と密接な関係があると思う。


社会から感謝が失われるということは、宗教にとっても存亡の危機であるかもしれない。


或いは宗教がその機能を失いつつあることと社会から感謝が無くなることとは多いに関係があるのかもしれない。


もっともこの記事は朝日新聞の8月8日の投稿記事だが、朝日新聞こそ権利意識を説いてきた大御所であるだけに少し不思議な気がしたのだが。





【追記】
MIXYで紹介されていた動画のなかに韓国のとある大学のいり口に絨毯のように置かれている日本国旗の動画があった。御丁寧に「踏んでお通り下さい」とまで書いてある。

カエルを熱湯に入れると慌てて飛び出すが、カエルを水の張った鍋に入れて加熱すると、鍋から出ることなく死んでしまう…と何かに書いてあった。

本質的に大切なことは苦痛や代価や責任を伴う…それを背負う覚悟を私達はもう一度問い直してみるべきではないだろうか。






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[決定版]生きがいの創造

[決定版]生きがいの創造

「生きがいの創造」シリーズの著者である飯田史彦先生の講演会を舞鶴で開催することが決定いましました。

飯田史彦講演会のお知らせ



※※※ 先生のHPでは講演開始時間が1時半となっていましたが(訂正済み)、正確な講演開始時間は下記のとおりです。

演題『生きがいの創造〜こころの復興へ〜』

【期日】 2011年10月30日
【時間】 15:30〜17:30(受付15:00)
【場所】 京都府舞鶴市字浜2002-3  『ホテル マーレたかた』(0773-66-2000)
     最寄り駅『JR 東舞鶴駅
【入場無料】定員160名(但し先着順。定員数になりしだい入場を制限しますのでご了承ください)
【主催】  舞鶴東仏教会

※ 飯田史彦先生の公式HPにて御紹介頂きました
http://homepage2.nifty.com/fumi-rin/sub39.html


【飯田史彦プロフィール】



1962年、広島県生まれ。経営心理学者、カウンセラー。2009年までの19年間、福島大学経済経営学類の助教授・教授を務め、東北大学大学院、筑波大学大学院などでも開講。2009年3月末で教授職を辞し、「誰のいかなる悩みに対しても、飯田自身が2時間をかけて、完全無料でカウンセリングを行う」という画期的な社会福祉施設、「光の学校」(飯田史彦スピリチュアル・ケア研究所)を設立。医師や看護師の学会・研究会での講演も多数にのぼり、2007年には京都大学からの依頼で、百周年記念ホール(収容500名)を立ち見多数の超満員にする、「生きがいの創造」と題する伝説的講演を開催。その後も、東京・文京シビックホール(収容1800名)を単独で満員にするなど、600回を超える講演会を行ってきた。ひとりの研究者として、あらゆる思想・宗教団体からの中立を守っている。
著書として、180万部を超えるベストセラーとなり7か国語に翻訳された「生きがい論」シリーズ、代表作『幸せ思考 〜脳と自意識の力で人生を切り拓く』(PHP)、『決定版・生きがいの創造 〜スピリチュアルな科学研究から読み解く人生のしくみ』(PHP)、『生きがいの創造 ? 〜永遠の愛・めぐり逢う生命』(PHP文庫)、『生きがいの創造? 〜世界標準の科学的スピリチュアル・ケアを目指して』(PHP)、『ツインソウル《完全版》 〜死にゆく私が体験した奇跡』(PHP文庫)、『愛の論理 〜私たちは、どこまで愛せばゆるされるのか?』(PHP文庫)、『いのちの伝言』(小学館)など、20冊以上を発表。
毎日数千人の読者が訪れるホームページ、「飯田史彦研究室へようこそ!」のURLは、次のとおり。 http://homepage2.nifty.com/fumi-rin/



【告知】
5、6月の岩手、宮城、福島の震災被災地の状況が以下のサイトで見られます。

http://www.flickr.com/photos/ikukoishida/