痛い新兵器 大津の不思議な銘菓
午前中は月参り1件。
その後、松尾寺の彼岸法要の2日目に出仕。
昨日よりやや涼しいが、読経していると汗ばむほどである。
夏に使われ道具に腕貫(うでぬき)というものがある。竹で編んだ円筒状のものをひじから先に嵌める。
風が通るので体感的に1度くらい涼しくなるのと、法衣が汗で濡れた肌に触れるのを防ぐことができる。
昨年の夏が余りに暑かったの胴着型のものを購入。
これを素肌の上に着けてその上から僧衣を着るのである。
今年のお盆に初めて使用してみた。
ものすごく涼しくなるということは無いが、肌と僧衣の間に隙間が出来る分、少し楽になった気がする。
ただ細い竹ヒゴで編んだだけの簡便なものであるからだんだん竹ヒゴがほどけてくるのである。
先日も法事の読経を終えて後ろに座っておられる親族の方のほうを振り返ろうと身体をひねったら…
そのはずみで竹ヒゴがはずれたらしく、先端が脇腹にプスリ…
痛い…
しかし、今更、
「竹ヒゴが現在脇腹に刺さっています」
などと説明することも難しい。
何しろ素肌の上に着けて僧衣を着ているので簡単に脱ぎ着できるものではない。
施主さんと長い時間話したがその間ずーっと竹ヒゴが刺さったまま…
かなりの苦行だった…
大津の銘菓に“あも”という不思議な名前のお菓子がある…とたまたま雑誌で読んだすぐ後に出先でその不思議なお菓子を頂く機会があった。ちょっとした口福である。
“あも”とは不思議な響きの言葉だが、女性や子供がお餅のことを“あも”と呼んだ時代があったそうである。
求肥とつぶ餡という変哲の無い取り合わせ…しかしこのお菓子を考えた人物はタダ者ではない。
やわらかい求肥は美味しいが柔らかすぎれば餡を包めなくなる…
いっそのこと固めの餡で極々柔らかい求肥を包めばどうなるか…
小豆がほろほろと口の中で解ける。
そしてかろうじて形をとどめるのが難しいほど柔らかい求肥が口のなかで溶ける。
解ける×溶ける
というのがこのお菓子の真骨頂
素材は極めてシンプルながら柔らかくて不思議で美味しいお菓子である。
ただ柔らかいお菓子なので切り分けたり、食べる時に形が崩れやすいというのが難かもしれない。
【叶匠壽庵】http://www.kanou.com/
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