古民家再生への思い 宇宙戦艦ヤマト2199
終日、雨が降る。
酷暑の慈雨というところか。
乾いた大地が潤っているようで気持ちが和んだ。
林間学校で宿泊したのはかなり年季の入った保養施設だったが、ふと部屋のクーラーを見たら「ビーバー」と書いてあった。
そういえばそんな商品名のクーラーがあったな…と少し感慨深かった。
昭和の香り…
「霧が峰」なんていうクーラーもありましたね。洗濯機で「静御前」とか。
嗚呼、昭和…
兼務寺院の庫裏の屋根は昭和30年代に茅葺の上に鉄板を張った。
実に50年が経過しているのでそろそろ屋根替えの時期ではないかという話が出始めた。
田舎のお約束で○Aに見積もりを頼んであがってきた数字を見て眼が点になった。
予想以上に高い…
そのまま放置していたら○Aがまた別の業者さん経由で見積もりしてもらうというので、あがってきた数字を見たら…
前回よりさらに3割くらい高くなっていた!
2回目の見積もりなので初回より安いとばかり思っていたのだが、
私も役員さんも漫画なら足を上にしてコケているところである。
庫裏本体の建築は恐らく江戸時代末期だろう。
庫裏に入ると太い黒光りした柱に何とも言えず重厚なものを感じる。
素朴な民家の味わいも残っている。
先代住職のときに随分手を入れたが、老朽化は否めない。
お寺というのは本堂や庫裏など大きなハードを抱えていてその維持・管理が大きな課題である。
だがこうした建物にはやはり人をひきつけてやまない魅力がある。
松尾寺の門前に古民家を利用してお茶処を営まれているお店がある。
1月か2月に1回ふらりと立ち寄る。
ロケーションといい、門前のたたずまいといい、心癒される時間をすごさせていただく。
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密林の古書で「古民家再生ものがたり」という本を見つけたので購入。
著者は古民家再生の功績で日本建築学会賞を受賞されている。
この分野における第一人者であるらしい。
庫裏を再生するヒントにならないか…と思って買ったのだが、よく読むと「古民家再生には新築を同じくらいの費用がかかると」かいてあったりしてあまり現実的な役には立ちそうにないのだが滋味のある本である。
古民家への思い、クライアントさんの思いを受けて、古い家と悪戦苦闘される姿が鮮やかに描かれている。
10の事例が取り上げられていて、短編小説を読むように気軽に読める。
古民家の再生というのは新しい試みなのだという。
建築というのは古いものを壊して新しいものを作ることか主流であり、修復・復元というのは文化財などをあくまで元の形に再現することである。
一方、古民家再生というのは古くても良いものは残しつつ、新しい要素を大胆に盛り込むことである。
古民家はきちんと再生すると100年は持つという。
広義の文化財として国や自治体はもっと大切にすべきではないだろうか。
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少し煮詰まったので「宇宙戦艦ヤマト2199」をDMMで借りた。
実にいい…
まだ2巻目だが沖田艦長が実に良い味を出している。
沖田艦長の存在感が物語りに重厚感を出している。
38年ぶりのリメイクだが、改めてみると全体主義的国家との戦いというテーマはガンダムにおけるジオン公国に受け継がれていると感じた。
細かいところでは都市のデザインまでよく似ている。
時々、沖田艦長がレビル将軍に見えたりもするが(笑)
古いものの良いところだけ残し、新しいものを継ぐというのは実は大変に難しいことなのだろう。
だがそれが為されたときにはやはり人に感動を与える。
古民家再生も名作アニメのリメイクも案外似ているところがあるのかもしれない。
この素晴らしい宗派がもっと広まってくれればと願っている。
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