熱暑と微風


連日熱暑が続いている。



本日は兼務寺院にて留守番。





参拝に来られた一団から「いつもこんなに暑いのですか?」と質問を受ける。



参拝が途切れると、境内が静かになり,暑さと静けさの中にじっと本堂がたたずんでいる。


この時期、黒蝶を良くみかける。熱暑の中を舞う蝶には不思議な風情を感じる。









昨夕、7時頃に逮夜のお参りに行ったら、近くの田んぼで草刈機を使う音が聞えた。


日中の熱暑を避けて涼しくなってから作業されているようだった。生活の知恵である。





法華経に曰く、極楽浄土にはさわやかな微風がふきわたり、宝樹や宝綱を揺り動かして、妙なる音を響かせているという。この音を聞くと人は誰も自然に仏を念じ、法を念じる心を起こすという。



真言宗で常用する「理趣経」というお経に「微風揺撃」(びふうようげき)という一句がある。


おそらくこの微風もそした妙なる風であるに違いない。


これからいよいよ熱暑が続くが、妙なる風のような読経をしてみたいもものである。


実際には読経すると体温があがって汗をかくことが多い。


法事の前に熱いお茶などを飲んでしまうと、少しタイムラグがあってから体が熱くなってきて、そこへ読経の“熱”が加わるので、なかなか大変である。





考えてみると<妙なる微風>という発想は酷熱のインドでこそ生まれたに違いない。



予報では今年は猛暑とのことである。







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