屋久島旅行記 屋久杉と老荘と裕次郎の仏壇
ネイチャーガイドと歩く屋久島 (ブルーガイド てくてく歩き)
- 作者: ブルーガイド
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2011/07/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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【慌てて密林の古書でガイドブックを購入、届いたのは出発の前日也】
屋久島というと写真には緑に覆われた原生林や巨大な屋久杉が眼に浮かぶ。
杉の樹齢は一般に樹齢500年とされているが、屋久島では樹齢1000年以上のものだけが屋久杉であり、1000年以下の杉は小杉と呼ばれている。
屋久島の中央付近にある縄文杉という名称の巨樹は最低でも樹齢が2000年、もし正確な年代測定が実現されれば7200年を超える樹齢の可能性があるともいわれた。
【1966年に縄文杉が発見されたことを伝える新聞記事の一部】
屋久島を歩くと言われてとりあえず準備したのはトレッキングシューズと雨具。
長ければ3時間くらいのトレッキングを予想して準備をするとどんどん装備が膨らんでいく。(有志の方は最高峰である宮之浦岳に登頂された)
LEDライト、非常食、ホイッスル、軍手、地図…
大きなリュックを背負って集合場所に着くと、他の参加者は革靴にジーンズでなどという軽装もある。
ある和尚さんなどは…
作務衣×雪駄×茶人帽
自分との違いに眼が点になった。
(この和尚さんもカバンの中にはトレッキングシューズが入っていたそうですが)
今回の旅行の計画を立ててから知ったのは、屋久島は雨が多いということ。
「屋久島では1月に35日雨が降る」などというフレーズまであるそうである。
しかも旅行日程は6月、梅雨真っ盛りである。
屋久島の年間降水量は実に4000ミリを越えるのである。
隣の種子島が年間降水量が2000ミリ台であることを考えると極端に雨が多く、湿度が高い。
ところが2泊3日の旅行では大きな雨に見舞われずほぼ好天のなかで行程を終えることができた。これはもうかなりの幸運というほか無い。今思い出しても感謝感謝である。
一旦天気が崩れると飛行機や船便は欠航するので、帰れないこともしばしばであるという。
江戸時代には年貢として屋久杉が伐採されたが、屋久杉の5割〜7割に及んだと推測される。
現在残っている屋久杉は形状が用材として不適なものが残され、それらが屋久杉として観光資源になっている。
老荘思想の1節に似た話を読んだことがある。
巨大な樹があって曲がりくねり、節が沢山あって用材に適さなかった。
まっすぐな樹はどんどん伐採されて材木として加工されたが、その巨樹はいつまでも伐られずに残こった…
まるで屋久杉を彷彿とさせる話である。
正確な出典は思い出せないがおよそそんな内容であった。
【仏陀杉。推定樹齢1800年。洞の中に仏陀が座禅している姿に見えるともいわれる。】
屋久杉は湿度に抗するために油分が多く腐食しにくいので用材として珍重された。
現在、屋久杉の伐採は禁止されているが、土中から発見された切り株などの残材が払い下げられ加工品として活用されている。
加工品は独特の光沢があり素晴らしいが、お値段も相当である。
小さな香合を見つけて3000円なら買えると思ったら3万円でありました…
ちなみに石原裕次郎氏の仏壇が屋久杉でできていて5000万円もしたそうである…
屋久杉でタカスギ…
【紀元杉。推定樹齢3000年。20種以上の着生植物が観られる】
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