長谷寺 法起院 岡寺 壷坂寺

 




本日は兼務寺院の団体参拝。





夜半は雷雨激しかった。




明け方3時頃、大きな雷鳴が聞えた。寝ていた私はバスが到着した音と錯覚して「寝過ごした!」と飛び起きたくらいである。




7時半に山寺を出発してしばらくすると前が見えなくなるくらいの雨が叩きつけるように降り始めた。



間もなく雨は止み、本日の参拝は殆ど雨を避けることができた重畳である。




最初は奈良県初瀬市になる真言宗豊山派の総本山長谷寺へ。豊山長谷寺山号である。


長谷寺HP】http://www.hasedera.or.jp/index.html






399段という登廊(屋根付き階段)を登って本堂に至る。



大伽藍に圧倒されるようである、なかでも圧巻は10メートルを越す巨大な木造十一面観世音菩薩像である。




当派は徳川家の庇護も厚く文京区にある護国寺豊山派の大本山である


  


長谷寺はボタンと桜で有名であるがアジサイも多い。当地のアジサイよりは少し時期が早いらしく盛りを過ぎていたが、それでも境内に咲き誇るアジサイは美しかった。





いくたびも参る心ははつせ寺山もちかいも深き谷川







続いての立ち寄りは番外札所の法起院



法起院HP】http://www.houkiin.or.jp/




長谷寺門前町の中にあり、長谷寺山門から歩いてすぐの場所にある。





西国霊場巡礼を創始したのは徳道上人という高僧であり、この法起院は上人の隠棲の場でもあり、廟所である。




小さな本堂と徳道上人の御廟である十三重石塔がある。境内はごく小さいが偉大な高僧の遺徳のようなものを感じさせてくれる場所でとても心地よいお寺である。




極楽はよそにはあらじわがこころおなじはちすのへだてやはある   






昼食は門前にある創業150年の旅館伊谷屋にて。



【伊谷屋HP】http://www.itaniya.co.jp/




長谷寺の門前は旅館、食事処、土産物屋などが立ち並ぶが、京都とちがってそれほど観光化が進んでいない印象を受ける。どこか鄙びた素朴な味わいがあるのである。





京都という街が観光都市として洗練されると同時に商業化しつつあるということになるのだろうか。洗練と商業化は良いことと悪いことのふたつの面を合わせもっている。





参道は大型バスの通行ができないのだが、伊谷屋さんのマイクロバスでバス駐車場から長谷寺山門まで送迎していただけたのは有り難かった。団体参拝に参加される方々も年々高齢化しているので何かと大変である。




いくたびも参る心ははつせ寺山もちかいも深き谷川





3カ寺目は高市郡明日香村にある真言宗豊山派の岡寺へ。




【岡寺HP】http://www.okadera3307.com/




岡寺とは地形からの呼称で龍蓋寺の寺名も持つ。





ギリシャ神殿のような大きな丸柱が特徴的な本堂である。





【本堂の下陣の柱がとても綺麗である】





本尊は如意輪観音。高さ4.6メートルの日本最大の塑像である。塑像は白系の色で独特の雰囲気がある。もし時間が許せば御本尊の前で静かに座っていたかった。





当寺を創建したとされる義淵の門下からは行基、隆尊、良弁、道慈、道鏡などの名僧を輩出したとされる。





けさ見れば つゆ岡寺の 庭の苔 さながら瑠璃の 光なりけり





最期は壷坂寺へ。




奈良県高市郡高取町にある真言宗系単立寺院である。



【壷坂寺HP】http://www.tsubosaka1300.or.jp/index.html




山号は壷坂。正式名は南法華寺であるが、清水寺の北法華寺に対しての呼び名であるらしい。




音霊場であり眼病に霊験新たかとされた点でも清水寺と共通する。こうしたお寺は全国に存在する。





<観音信仰><眼病平癒><清水(聖水、霊水)>の3つは深く関係しているらしい。興味あるテーマである。




岩をたて水をたたえて壺阪の庭にいさごも浄土なるらん





御詠歌にあるように寺名の「壷」も清水と関係があるらしい。




境内には石仏やレリーフが立ち並びさながらテーマパークのようである。







巨大な伽藍というのは往時の人々に仏教を体感させるテーマパークのようなものだったのかもしれない。




そのテーマは「祈り」、「癒し」、「願い」、「来世への希望」…





今年からお寺の世話役である総代さんが交代され、新しい総代さんが一生懸命にお世話してくださったのがとても嬉しく感じました。








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