ホオジロムササビ

 







朝方、太極拳をするために庫裏の裏手に出ると、参道に茶色い物体がある…




折れた枝が落下したのかと拾いに近づくと、生き物であった。



弱っているのか殆ど動こうとしない。




体長の半分くらいある長い立派な尻尾が生えている。



身体を動かしたときに大きな膜状のものが見えたのでムササビと分かった。



シッポの長さを入れると1メートル近い大きさがあった。



私が小学生の頃、老僧が松尾寺の近くでケガをしたムササビを拾ってきたことがある。



最初は何の動物かわからなかったのだが、山へ放すときにシッポをもったら巨大な膜が体側から出てきたのでムササビと判明したのだ。




戦時中、ムササビの毛皮は防寒着の材料として珍重され一匹分の毛皮が教員の給与1ヶ月分に相当したこともあったという。






時々、様子を見に行くがムササビは段々と衰弱し息絶えた。



野生の生き物が人家の近くで死ぬことはあまりないが、生きているうちから沢山のハエがたかりはじめ野生に生きる厳しさを感じた。




妻にも子供にも見せてやりお別れしてから



般若心経と馬頭観音の御真言でお勤めしてケヤキの木の下に埋めた。




極楽には鳥が囀るといわれるがムササビがいるのだろうか?



成仏しますように。合掌





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