台風接近中 居場所をつくる試み
何気なく期日前投票に出かけたら…
すごい混雑
明日は大型台風の接近で外出を控える人が多いのだろう。
大変な法力を有し今大師と言われた中村公隆師が若い頃、台風のニュースを聞いて自分のほうに来ませんようにと言ったら、その場に居合わせた皇族のある方が台風というのはどこに来てもこまりますよと言われて、こうした立場にある方々は国全体ことを考えておられることに改めて気づいたと著書に書いておられた。もっともなことだと思う。
今度の台風はかなり大型のようだが大きな災害につながらないことを祈りたい。
尼僧が語る「愛の法話」45編 幸せは急がないで―人生の岐路に立つあなたへ! (光文社文庫)
- 作者: 青山俊董,瀬戸内寂聴
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 1999/11/01
- メディア: 文庫
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最近、曹洞宗の青山俊薫師の著書を何冊か拝読し、先日読んだのが法話集「幸せ急がないで」(知恵の森文庫)。
本書は尼僧さんの法話集で編集が青山師と天台宗の瀬戸内寂聴さん。
尼僧としての生活や体験を通した法話が印象に残った。
とても良い法話集だと思い贈本用に何冊か買うことにした。
- 作者: 正木晃
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2014/07/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本日、密林の古書から届いたのが宗教学者正木晃さんの『あなたの知らない「仏教」入門』(春秋社)。
これがまた滅法面白い!
最近の仏教研究は長足の進歩を遂げつつあり、私たちのもっている仏教の常識というものがどんどん覆っているらしい。かって教科書に書かれてあった仏教というのは過去のものになりつつあるのだというから面白い。
もっともそうした最新の研究成果というのは専門性が高いので私たちが眼にする機会も少ない。
本書はそうした最新研究に照らした仏教像の変化を実に分かりやすく教えてくれている。
トピックスも多岐にわたり
・インドには4世紀まで大乗教団はなかった?
・ブッダもその直弟子たちも裕福だった?
・「法華経」が人気なのは日本だけ?
・インドで阿弥陀如来の仏像の作例はひとつしかない?
などなど実に興味津々である。
一昨日は市内の幼稚園でNPO代表の方の講演があり聴講。
会場はキリスト教系のS幼稚園の一室。
会場に着いて様子がおかしいと思ったら…
S幼稚園に行くはずが同じキリスト教系のA幼稚園に来ていた!
地元に帰って10年以上経つがいまだに道に迷うこと多し。
しかも携帯を忘れていたので不審がられながらもA幼稚園でS幼稚園の住所を教えて頂き会場のS幼稚園につくことができた。
講師はNPOの代表H氏。
【特定非営利活動法人よのなか塾】http://yononaka-juku.org/
就労支援、学習支援、食事支援など実に多彩な活動をしておられる。
御話の中で印象の残ったのは次のような点。
(自分なりの主観が入っているかもしれませんがご容赦を)
「ドラえもん」には空き地が出てくる。
草が生え、土管が置いてあるというのがお決まりの構図。
空き地にはいじめっ子も弱虫もお金持ちもお金の無い子も優等生もやってくる。
そこで子供たちの接触があり良いことばかり起きるわけではないが子供たちは何かを学んでゆく。
そういう居場所を作りたい。
H氏の取り組んでいるのは子供たちの学習指導、食事のサービス、就労支援など実に多岐にわたる内容である。
子供だけでなく、事情があって勉強できなかった大人たちも集っておられるという。
普通の子供たちもくれば、いろいろな事情をかかえた子供たち、大人たちもくる。
そういう居場所というのがなくなりつつあるのではないか。
今の子供たちはいろいろ人間に触れて世間を学び、また自分の価値観を見直す機会をなくしつつあるのではないという気がする。
昔は近所というコミュニティが元気で近所の親切なおばさんとか、怖いカミナリ親父、仕事もロクにしていない変なおじさん…
いろんな人が周りにいてそれらの人々に触れながら子供たちは大きくなった。
そういういろんな人に触れる機会がなくなりつつある。
勉強することも大事だが、世間にふれることで人間は自分を確立してゆく。
仮に挫折しそうになってもいろんな価値観という見方が身についていれば立ち直ることも可能である。
そういう場を作ることをH氏は目指そうとされているように感じた。
例えば京都府には引きこもり支援のための予算が1億円もあるらしい。
ところがこの塾にはひきこもりだけでなく母子家庭の子供たちが来る場合もある。
H氏に作られている居場所というのが様々な立場、年齢の人々の居場所であるからである。
そうすると引きこもり支援の予算は使えないと行政に言われてしまう。
当然、母子家庭支援の予算を使うこともできない。
そこに行政の持つ縦割りの弊害がはっきり表れているように思う。
実はいろいろな立場の人が居るということがとても大切なのではないかという気がする。
いろんな人がいろことで自分の生き方を視野をひろげて許容できるのではないか。
氏の活動は支援も十分無いなかで赤字運営が続いているというが、なぜH氏がそのような活動をされているかというとH氏は若い時にとても苦労され、そのときに大勢の人々に助けられたのだという。
そのことに対して、その人たちに何かお礼をするのではなく、次の世代に恩送りがしたいという。
参加者の多くが講演の内容に聞き入っておられた。
私もいろいろなところに顔を出させていただくが、こんなに良い御話は久しぶりだった。
それはとても困難な道のりではあるが、今後もこうした有為な活動が続いてほしいと願わずにはおられない。
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