贅沢 都都逸 目付
久しく雪が降らなかったのだが夕刻より吹雪。
予報では山間部で50センチにもなるというがどうであろうか。
おまけに明日は年に1回の消防署の査察。
毎年2月に文化財の火災予防の観点から査察があるが、雪のさなかに境内を案内するの骨が折れる。査察は雪の無い時期にしてほしいと切に願う…
先日、海辺の地区で行った大般若経祈祷会で地元の方から流れ藻という海藻を頂いた。
黒いシート状になっていて外見は海苔のように見える。海でとれたものを簾のようなもので干したもののようである。本日はこの流れ藻をすまし汁に入れて頂いた。磯の香りが濃厚で大変に美味しかった。
野草も季節によって採れるものが変わるように海藻も時期によって採れる種類が変わるとのこと。
海のものでも山のものでもその時期に地元で採れたものを頂くというのは大変な贅沢だと感じる。
以前にある講演会で聴いた都都逸の文句をネットで検索したらちゃんとひっかかった。
「 かかあ天下と 威張っちゃいるが たかが家来は 俺一人 」 (佐藤紫蘭)
相手を腐しているのに、当の本人がそのたった一人の家来であるという可笑しさ…
都都逸といえば
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」などが有名だが、取り上げられることの少ないジャンルである。
それでも、粋や上品な色気、知的なユーモアなどを表現できるこうした都都逸が衰退するのは勿体ない気がする。
- 作者: 寺澤捷年
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2015/11/21
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漢方と西洋医学の統合によって実績あげておられる寺沢捷年氏の「和漢診療学」を読んでいたら、面白い記述を見つけた。
患者を観察する望診の方法について述べるなかで視覚には中心的視野と周辺的視野があるとして、中心的視野とは文字を読んだりする場合に用いるが、周辺的視野には周囲の異変を察知する能力があるという。生物が進化の過程で身に迫る危険を察知するために周辺視野を発達させたというのだが…
- 作者: とみ新蔵
- 出版社/メーカー: リイド社
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- メディア: コミック
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以前読んだ「剣術抄 2巻」のなかで相手と対峙する時に相手に集中するのは下策であり、相手の背後の山並みをぼんやり見るようにすると却って相手の動きや意図を察知できるとう趣旨のことが書かれてあったことを思い出した。
剣術には「遠山の目付」という方法があり、恐らくそのことと関係があるのだろう。
医師が患者を洞察する方法と、武道で相手と対峙する方法に共通点があるというのは実に面白いと感じ入った。
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