もみじの絨毯

burogubou2007-11-30




この時期、山門をくぐった参拝者はもみじの参道に眼をやった時、実にいろいろな反応を示すので面白い。

「もう紅葉は終わっちゃったね」と残念そうに言う人もあれば「もみじの絨毯!」
と歓声を上げる人もいる。
「絨毯」という表現はなかなか上手い表現だと思う。

紅葉が盛りの時は地面は暗い土の色だが、今頃は枝から落ちたケヤキやもみじの葉が参道に積もって、急に地面が明るくなった感じである。本堂の脇には大きなイチョウの樹がありその周囲は一際明るい黄色で埋め尽くされる。
地面が明るい色になると陽が差したときに参道に在るもみじの影が落ち葉の上にくっきりと映るのも趣きがある。

紅葉というといろんな楽しみがある。落ち葉の降り積もった参道を歩くのも、また楽しいものである。ただ、反応を見ていると若い人はやはり頭が柔らかく、眼の前の紅葉をそのまま愉しもうとするように感じられる。

もっとも、もうしばらくするとこの落ち葉をとにかく掃き集めなくてはならない時期がくる。竹箒と熊手をもって境内を闊歩する日が近いことを考えると時には憂鬱になることも…