男と女…

結婚して改めて気付いたのは男と女ではいろんな意味で意識や関心に大きな差があるということである。

分かりやすい例を挙げれば男の中には強いということ、戦うということに対する殆ど無条件といっていい憧れ、共感、感動のようなものがある。

具体的なテーマを挙げれば

喧嘩、格闘技、武道、戦争、武器、ヤクザ映画、高倉健ガンダム

などである。男性の多くはこういったものに熱くなるという傾向がある。
加えて、男同士の熱い友情とか上下関係の固い絆などが大きなポイントになる。

やや余談になるが日米の映画を見ていて感じるのは日本人とアメリカ人ではいろんな差があるということである。

トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」ではどうしようもない今時の若い衆という感じの息子が出てくるが、宇宙人が地球へ侵攻するのを目の当りにして突然「国を守るために戦う」という選択をする。日本の映画では若者が自発的に国の為に立ち上げるという展開は全然説得力を持たないといっていい。もし立ち上がるとしたら国の為という<大義>というより、目の前の仲間や家族のために戦うという<小義>であろう。日本のアニメや映画に良く見られるのは主人公が家族的なコミュニィティの中で受け入れられ、理解され、共生していくというプロセスではないかと思う。

機動戦士ガンダム」は日本のアニメ史上に燦然と輝く存在であるが、ホワイトベースの乗員は正規軍ではなく、様々な事情で集まった人材が共存している集団である。この集団がひとつのまとまったコミュニティとして成長していくプロセスがガンダムのサブテーマではないかと思う。
最終話で戦いを終えたアムロ・レイが帰り着くのは正にこのコミュニティなのである。

アムロ・レイが帰るべき場所としてのコミュニティを見出した安心感が圧倒的な感動をもって描かれている。戦闘のなかでホワイトベースガンダムも失われた状況のなかで正に乗員の築いたコミュニィティこそが最後に残るものであり、最も大切なものなのである。

このコミュニティへの願望にも幾つか意味があるように思う。
ひとつは両親(家族)からの自立である。
母親を訪ねたタアムロ・レイが結局、母親を振り切ってホワイトベースに帰らざるをえなかったように、家庭を出て自己を高め、自己のコミュニティを築きあげることが自立であり、人生のテーマとして捉えられているということだと思う。

そしてもうひとつ現実的な問題として感じられるのは日本においては家族がもはや個人を支えるコミュニティとして希薄となっており、存在性を失っているのでなないかというより深刻な疑問である。その代替としての新たなコミュニティが求められているのではないか。

アムロ・レイは母親に自分が理解されなかったことに強いシヨックを受けるが、そこには自分を100パーセント理解して欲しいという子供っぽい甘えや親の心情に対する無理解というものも透けて見える。複数の世代が同居する大家族から、夫婦と子供だけの核家族となり、その最低単位としての核家族がさらに全くばらばらの個人へと解体されているという気がしてならない。

年 代、性別、価値観を異にする相手とコミュニケーションを繰り返すことで私達は様々なものを学んでいく。その為にも家族の存在はとても大きいものだが、家族が解体してしまうと、一度、人間関係で失敗するとそれを乗り越えられないとか、一度や二度の失敗で自分は理解されないというひがみ根性や甘えに陥ることもあるだろう。

また自分の居心地のいいコミュニティからは一歩も出たくないという人間が大勢でてくることになりはしないか。自分を表現し、受け入れてもらうということが基本で他人を受け入れるというのは二の次であるという態度も問題である。ミクシイのような擬似的コミュニティが支持されるのはとても納得がいく。また携帯メールのような間接的なコミュニケーションが求められるのも自分が傷つきたくないという意識を強く感じられる。



上下関係の望ましい在り方についても日本とアメリカでは大きな差がるように思われる。

「インディペンデンス・デイ」ではレジスタンスとして戦う大統領が描かれる。
(映画全体の出来はともかく、飛行場で安っぽいメガホンを片手に大統領が決起を促す演説をするシーンは感動的で私自身はとてもお気に入りである)アメリカ人の感覚としてはトップの人間が最前線で戦うというのが最も心を掻きたてられるようである。

ところが日本人の心情としては一番偉い人はそれなりの場所におさまっていて、なお且つ下々のものを慮り、思いやっていてくれている…というのが支持されるのではないだろうか。このリーダー観の違いはなかなか興味深い。この種の日本的なリーダーの根底にあるのが<天皇>という存在であることは言うまでもない。

閑話休題。何時の間にか映画の話になってしまった(笑)

女性の多くは喧嘩や戦争といったたものに関心がまるでないことが多い。

私がいまだに「ガンダム」のビデオを借りてきたりするのを見て、母や妻は全く理解不能という態度を示す。また、気まぐれに私が木刀を振ったり、突きや蹴りの真似事をするのを見ていた妻が「女性は弱いほうがいろいろとトクなことが多いのよね」と言ったので私も少しびっくりしたことがある。やはり全然感覚が違うのである…

逆に、女性が大きな関心を向けるが男性が関心を示さないのは<綺麗になる><痩せる>というテーマであろう。未婚であれば<恋愛・結婚>が加わる。ちなみに中高年を過ぎると<健康になる>いうテーマが男女共通の関心事となる(笑)

昨日、ヨガや自己流のブートキャンプ?で痩せたと書いたら、早速、知り合いの女性から質問が来た。「痩せた方法をもっと具体的に教えろ」とのこと(笑)

具体的内容なまたいずれ…