ホンネの話
アメリカの大統領選が賑やかである。
なかでも民主党のオバマさんとクリントンさんの熾烈な争いはデッドヒート状態である。
アメリカは自由で平等で、実力主義の国といわれるが、未だに女性の大統領も黒人の大統領も出ていない。アメリカ人の意識の中には大統領だけは女性や黒人はお断りというという政治に関するホンネがあるのかもしれない。
ホンネというのは様々である。
私達は科学的な知識としては地球が自転していることを「知って」いるが、生活感覚としては地球が自転しているとはこれっぽっちも思っていない。大地は不動であり、そのまわりを太陽や星や月がめぐっていると感じている。
私達は子供でも人間がいつかは死ぬし、それがいつであるかは分からないということを知っている。でもホンネでは自分の死というものに少しを実感を持っていない。
私達は積み上げた、上辺の知識や常識や建前を振り回している間にいつのまにかホンネの存在を忘れてしまうことが多い。私達はホンネでしか生きていないのに。
何事にも自分のホンネを見極めるというのは難しいことだが、でもいざというときに自分のホンネをしっかりつかんでいないと痛い目にあうことになる。何かに失敗した時に、或いは、本気で何かに成功したいと思ったら、もう一度自分のホンネを点検してみることは多分有効だろう。