倒立するお坊さん

私は腰が重いというか、一旦落ち着くとなかなかそこから抜け出すことができない性格である。お坊さんになる前は、長い間、フリーターをしていた。

大学一年の頃からアルバイトしていたセブンイレブンで14年あまりアルバイトしていた。我ながら長いと思う…但し、最後まで注意され、怒られていたからあまり良い店員ではなかったかもしれない(笑)。

夜勤の場合は夜10時から朝7時半まで。これが週に2回。それから夕方4時か3時から10時までの夕勤が週2回。これだけ働けばつつましやかに暮らしていくことができた。

ある時期は横着して週二回だけ働いて、後はのんびり暮らしていた。週2回夕方3時か4時から朝7時半まで働くのである。

 私の場合、疲れたときは休憩時間にヨーガをやっていた。
 一番、効果があったと思うのは倒立のポーズである。

 倒立のポーズは数あるヨーガのアーサナ(体位)の中でも「王のアーサナ」と呼ばれるそうである。

 コンビニの仕事は立ちっぱなしなので脚がまずうっ血してくる。それが倒立することで血行が一気に変化して脚がすーっと楽になる。
 肩や首にも血行が集まるので頭がすっきりして、肩も楽になる。
 そして倒立することで普段必ず力の入っている筋肉がゆるんだり、逆に普段全く使わない筋肉を使うこともできる。


 今でも疲れた時は「さなぎと蝶」という気功と一緒にこれを行う。
 但し、やや難易度の高いアーサナなのでここではあまり細かいことは書かない。興味のある方はヨーガの本などで独習して頂きたい。

 安全のために私は基本的には壁のそばで行う。
 バランスを崩して倒れると首を痛めたりすることもあるからである。また最初に倒立する時に不用意に床を蹴って一気に身体を起こそうとすると、首に負荷がかかってやはり首を痛めるので、この2点は要注意である。私も何回か首を痛めた。もちろん頚椎に問題のある人はやらないほうがいい。


 昨日、重力を利用して身体をゆるめる気功法「さなぎと蝶」について書いたが、よく考えると、このアーサナも倒立して姿勢が逆転することで血行が大きく変化している。このアーサナもまた重力を利用して血行を改善している点は興味深い。

 試しにネットで「ヨーガ  倒立」という項目で検索してみたら、いろいろ情報が得られたが、このアーサナをすることで特別な力が得られるごとく述べているものもあってやはり玉石混交の世界である…このアーサナ自体はよく考えられた完成度の高いものだと思うので、そのことを知ったうえで行えば得られるものは大きいだろう。

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