漂流した男
【お寺のホームページ更新しました。お暇な方は御笑覧下さいませ。
http://ujimaccya69.hp.infoseek.co.jp/
15日のNHK京都放送局の6時のニュースのうち6時30分から40分の間に僅かですがウチのお寺の映像が流れると連絡がありましたので、お暇な方はご覧下さい。】
実家に帰って4年になる。
いつもふらふらしていて、しっかり者の妹からは「糸の切れた凧」とよく笑われる…
真言宗の場合、お坊さんとしてのエリートコースはやはり「宗門の大学」と呼ばれる高野山大学や種智院大学である。これらの学校を経て、本山で加行(「けぎょう」と読む。真言僧侶になるために必修の修行過程のこと)するのが普通である。
私の場合、長い長い浪人生活の後、大学に7年居て、さらにまた長い長いフリーター生活を送った。
20年あまり故郷を離れていて、その間、「お坊さんにはならない!」とずっと言い続けていたから、住職も檀家さんも半ば諦めていたようである(笑)それが今、この仕事に就いているのだから人生というのは面白い…
長い間、様々な出逢いの中で自分が何を求めていたかというと結局、「心と身体とはなんだろうか?」という問いであり、結局それが、この仕事につながったのだと思う。
最初にヨーガの本を読んだのは沖正弘先生(※1)の著書である。
私が学生の頃は体づくりには走ることが常識の時代であった。
ところが学生時代に暮らしていた4畳半の下宿にはお風呂というものが付いていなかったのである(笑) 汗をかかずに、つまりお風呂に入らなくても健康になる方法は?と検討してヨーガにたどり着いた。
私が学生の頃はオウム真理教の活動が盛んで、教団が様々なサークルを使って、信者を勧誘していた。
私の通っていた大学には沢山の学生サークルが活動していたが、ある日、校門の側にインドカレーを研究するという不思議なサークルの看板が突然立てられたことがある。
後日、このサークルはオウム真理教の信者勧誘の隠れみのであったことが分かった…
この時期、ヨーガや気功などもオウム真理教の信者獲得の手段にされた。
私も、実家に帰ってヨーガや座禅をしてたら、早速、オウムに入団したとの疑いをかけられた。昔から信用がなかったのである…
オウム事件以後、ヨーガは忘れ去られるかと思ったが、今またセレブなヨーガ、とかホット・ヨーガなどなど相変わらず隆盛である。やはりヨーガには何か日本人をひきつけるものがあるのだろう。
とにかくこの時期いろんなジャンルの情報を集めた。
気功家の山口令子先生(※2)の本で気功を知ったのもこの頃である。その後、直接のご指導を受けるようになったが、私が気功をやっていると聞くといまだに「相手に触らずに飛ばすヤツですね」と真顔で聞かれて閉口することがある…
最近、「後期高齢者医療制度」なるものが施行されたが評判は散々である。
年金からしっかり保険料が天引きされる。口の悪い関西人の中には「早よ死ね保険」だと言う者までいる…
日本の社会が高齢化することは避けられないが、この状況の中で、是非、高齢化の質を考えるべきだと思う。高齢者になるということは病弱になることを意味するものではない、元気で有能な高齢者がもっと増えて欲しい
保険制度をいじるより、予防医学や代替医療を中心にして心身を自分で管理する文化を創るべきだと思う。
その方向自体は間違っていないと思うのだが、最近、大きな問題に気付いた。
さて、この話し長くなりそうなので続きは次回に…
【尚、奈良の西南院での花法要に出仕の為、明日から出かけますので更新はしばらくできません】
※1 沖正弘
思想家、ヨガ指導者。戦後におけるヨガの草分け的指導者で、今日のヨガの普及の基礎を作った。著書多数。
※2 山口令子
「気には無限の力がある」(三笠書房)によって日本で始めて本格的な気功を紹介。
ジャーナリストとしても活躍。著書多数。
気の世界 アイズワイズ気功教室 http://www.kinosekai.jp/