ゆるんだ身体になるために

【25日にHPを更新しました。宜しければ御笑覧下さいませ
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私は寝つきがいいし、どこでも寝られるのが自慢である(笑)
ところがめったに無いことだが、今日は朝3時に眼が覚めた。布団の中でとりとめの無いことを考えていたが、することがないので布団の上で座を組んで座った。

暫くするとウグイスと鳴きだした。随分、早起きのウグイスである。
座禅しながら聞く朝のウグイスの声は心地よかった。
これもまた春の愉しみかもしれない。

閑話休題
日本人は努力することが好きである。大好きといっていいかもしれない。
ところがこの努力しているという感覚の実態は様々ではないかと思うときがある。

少年野球や少年サッカーが盛んだが、小学校時代に身体に徒に負荷をかける無理な指導を受けて、中学に入学する頃には身体を壊す小学生がとても多いという話を父兄の方から聞いたことがある。
日本人はとにかく努力することを絶対視するあまり、<身体に負荷をかける=苦しむ=上達>と思い込んでいるスポーツの指導者が未だにいるようである。
またこうした努力が挫折したり、評価されなかったりすること自体が大きな心のストレスになる。私達は無駄な努力に多大なエネルギーを費やしているかもしれないのだ。


最近、運動科学者の高岡英夫さんの新刊「楽しくなるゆるウォーク」(Gakken 1600円)が出た。
単なるウォーキングの本というより、より快適に歩くためのベースとなるゆるんだ身体作りがさまざまな体操の実践を通して解説されている。

 この中に<サビだらけの自転車>という例え話が出てくる。

 サビだらけだが、どうにか動く自転車があって、とにかく一生懸命こいで前に走らせると、頑張っているという満足感だけはある。一方、よくメンテナンスされた自転車があって、その自転車に乗ると力を入れずに爽快感のある走りを体験できる…というような趣旨である。
 運動能力や健康レベルを無理な努力感をともなわず、楽しく向上させることができたら素晴らしい。

 身体を自転車に例えるなら、サビを落とすといった自転車自体のメンテナンスが必要である。身体のサビとは、筋肉の硬直によって生じるコリであり、循環や新陳代謝の停滞と身体のコリは不即不離であるという。
 歳をとったから身体が固くなるのではなく、きちんとメンテナンスをおこなえば歳を重ねても快適に身体は動くというのが高岡氏の主張である。

 高岡英夫さんは各種の運動法だけでなく、ヨーガ、気功、呼吸法、武術なども研究されているが最近の著書の中では、生理学や解剖学やに基づいた説明が多い。
 身体について気、経絡、プラナ、チャクラなどの概念を用いて説明すると、結局は信じるか、信じないかという選択が必要になる。

 高岡氏が物理的、生理的な身体を中心に指導されていることは、自分の考えを広めるための「戦略」として理にかなっていると思う。

 この本はDVDが付いていて、お弟子さんが実演しておられる。
 これまでDVDのついたゆる体操の適当な解説書が無かったので、関心のある方にはオススメである。

 結局、身体の固さというのは心の固さとも深くつながっている。

 心を変える努力も必要だが、身体をゆるめて、その結果、心もゆるめることができたらそれはそれでいい。この問題はなかなか難しいが…

 大きな本屋さんには置いてあると思うので関心のある方は手にとってみて頂きたい。
 ちなみに私のオススメの体操は「腰モゾモゾ体操」と「膝コゾコゾ体操である」である。
 とても気持ちがいい。