心が技術に勝った
【山寺の本棚】
去年は今頃になると本堂前の石段の脇に白いシャガの花が1000くらい咲いていた。
今年も楽しみにしてたら、随分と少なくなった。自然というのはとても微妙である。
風が吹くともみじの花柄?が舞って飛んでいく。不思議な光景である。
昨日は地元の中古書店「復活書房」にて面白そうな本を見つけた。
心が技術に勝った 「雀鬼流」学校改革 林田明大(はやしだあきお) 三五館
定価1300円のところ中古価格100円也。安いっっ!
20年間無敗の伝説を持つ麻雀の裏プロ、桜井章一氏については以前にも書いたが、剣道部の顧問をしていた教師がこの桜井氏に触発されて、低迷していた剣道部を全国大会で大躍進させ、さらには不登校児の人間教育や荒廃していた学校の再生に活躍された記録である。
桜井氏の言動が散りばめられていていろいろと考えさせられる。
私は麻雀というのは<欲>の世界であるとずっと思っていたが、桜井氏はそうではないという。人間の夢や希望は往々にして欲望に形を変える。そのことに触れて、桜井氏は
「人は有を追います。自分は無を保ちたい。」
と言う。深い…てゆうか正直よく分からない(笑)
麻雀そのものの知識が無いので尚更であるが。
だが、そういった世界も決して日常を離れて成立しないなだという点が、もっとも私の心に触れた。
挨拶をする。時間を守る。約束を守る。仲間を大切にする。自分を律する。
そういった日常の積み重ねなしに相手の勝つことはできないと桜井氏は説く。
日常生活をおろそかにして向上は無い。
向上心を持ち続ければ、想像を超えるような高みに達することができるというのは、大いに心を励まされる。