お茶の功徳
昨日は比叡山での法要に出仕したが、帰り道にバスが京都市内を抜けると、外相会談の警備のためにものすごい数の警官が街頭に立っていた。なかなか壮観だった。警察車両の中には「長州」などと書かれたものもあり、ずいぶん遠方からも応援に来ていることが分かる。
比叡山の山内は起伏があり、荷物も重いし(約10キロ…)、改良服(僧衣)で移動だったので、さすがに疲れた。三条京阪でバスを降りてお茶することになった。
ちょうど目の前に和洋折衷の中庭が造られ、その周囲にいろんなお店の並んでいる場所があった。
その一軒「CHAIMON」入る。久々にいい予感…
サツマイモのお菓子と丁寧に入れた各種のお茶が看板のようである。店名は「茶芋」からか。
私は深蒸し煎茶、妻は宇治玉露を注文。
疲れたせいか少し甘いものが食べたくなった。
サツマイモを使ったお菓子といっても大学芋、お団子、かりんとう、ケーキ、パイ、パフェ、など各種ある。二人ともさつまいもとリンゴのパイを注文。こういうことに関しては息はぴったりである(笑)
待つことしばしで、お茶とお菓子が運ばれてきた。
テーブルの中央が電磁調理器になっていて、そこに小さな鉄瓶が置かれる。
そこから熱いお湯を注いで2煎目以降を飲む。楽しい趣向である。
湯気の立つ鉄瓶を見ているとなんとなく気持ちが和らぐから不思議である。
妻は鉄瓶が珍しくてしげしげと眺めたり、触ったり。
丁寧に入れたお茶は甘みがあって渋すぎず、深い味がした。
妻の飲んだ宇治玉露も美味しかったらしく、身振りを交えて味の感想を語ってくれる。
サツマイモのパイもすごく優しい味である。サツマイモの甘さを越えない程度に砂糖が入っている感じがした。
私は毎日のようにお茶を飲むし、煎茶に限らず、抹茶、コーヒー、紅茶などなんでも好きだが、良いお茶を丁寧に入れて飲むという機会はあまりない。
時間をかけてお茶を愉しむというのはある意味とても贅沢なことかもしれない。
妻と他愛もないことを話しながらお茶を愉しんでいると、疲れがすーっと取れていった。
疲れた時のお茶は有難い。お茶の功徳を改めて感じた時間だった。
【chiaimon】 http://www.shirohato.com/chaimon/index.htm