星に願いを 御利益を頂く秘訣
今日は七夕である。
兼務している山寺に行くと、ささ竹が玄関に立ててあった。
この山寺には妹夫婦が住んでいて、小さな甥や姪が書いた短冊が下がっていた。
お寺というのは〈願い事かなえますセンター〉だと思っている人が多いが(笑い)
本日七月七日に77777というキリ番が出たことでもあり願い事をかなえる秘訣を書いてみたい。
お寺にお参りしてご本尊様からご利益を頂くためにはコツがある。
それはご本尊様と気持ちがひとつにならないとご利益を頂けないということである。
ではご本尊様はどんなことを考えておられるのだろうか?
「そんなこと分かるわけない」と言われるかもしれないが、それは少し考えればわかることである。
どこのお寺であれ、ご本尊様の考えておられるのはたったひとつのことしかない。
それは「みんなが幸せになりますように」ということである。
一方、私たちの願いごとというのは「病気が良くなりますように」「事業が成功しますように」「素敵な結婚相手が見つかりますように」などなど、全部といっていいほどが「自分が幸せになりますように」という願いなのである。中には「憎いあいつが不幸になりますように」などと願う人さえもいる。
ご本尊様はみんなの幸せを願い、私たちが自分の幸せだけを願っていては気持ちがひとつにならないのである。
もちろん誰にも自分の願いごとがある。それは当たり前である。
自分の願い事と一緒に是非「みんなが幸せになりますように」と願って欲しいのである。
そして単に病気が治ることを願うのではなく元気になったら家族や職場の人のために一生懸命に働くことを念じて欲しいし、事業の成功を願うのであれば自分の仕事を通じて世の中が良くなることを念じて頂きたい。他人の不幸を願ったり、結果として他人を不幸にしてでも自分の幸せを願うのは論外である。
(悪人と思える人間が繁栄を謳歌していたりするようなこともあるがそれには別の理由があるのである。今回はそのことについてはあえて書きませんが…)
願い事をかなえるためにはもうひとつの大切な秘訣がある。
私たちの願い事をかなえるために大きな力をもたらしてくれる存在がある。
それは私たちのご先祖様である。
死んだ人というと何か怖い存在というイメージがある。私たちはいつかお迎えが来て、ご先祖様の仲間入りをする。ご先祖様としての私たちは残された子孫の繁栄と幸せを願うことはあっても、よっぽど偏屈でへそ曲がりなご先祖様でないかぎり子孫の不幸せを願うことはない。
私たちの気づかないところでご先祖様は私たちのために一生懸命に力を尽くしてくれているのである。
きちんと仏壇にご先祖様をおまつりし簡単でも朝晩に手を合わせたり、お墓参り、年忌の法事などをきちんとすることはとても大事である。これらのことを通じてご先祖様に心を向けることでご先祖さまからの想いも伝わりやすくなる。
それらを怠って、自分の願い事だけをかなえてもらおうというのは少々ムシがよすぎるのではないだろうか…
お寺で自分の願い事をお願いするとき、或いは自宅のお仏壇で手を合わせる時、まず「みんなが幸せになりますように」そして「ご先祖さまありがとうございます」という2つのことを心に念じて頂きたい。その上で自分の願い事をお願いするのである。
衆生の幸せを願う人、先祖への感謝を願う者には大いなる加護と幸福が得られる。
そのことを心において願い事をしていただきたい。
このブログを御覧頂いている皆様、そして全ての方に幸せがおとずれますように!
平成20年7月7日 ブログ坊合掌九拝