頭の悪いユーザーからの苦言

私の住んでいる山寺は谷あいにあり大変に湿度が高い。
湿度が高いと実際に気温より体感される暑さは格段に暑く感じる。そこで昨年はナショナルのかなり高価なハイブリッド除湿機というのを買った。湿度を下げれば体感される暑さは下がるのではないかと考えたのだ。

クーラーで除湿に設定すると涼しくなるというイメージがあったのだが、購入して暫く経ってから除湿機の箱を見たら、小さな字でこの機械は室温を下げるものではないと書いてあって、さらに説明書には閉め切った室内でこの除湿機を使うと、放射熱で室温が上がりますと書かれてあった…私が無知だったのか…もうひとつ苦情を言えば、この除湿機は水の溜まったタンクを引き出すときかなりの確率で水がこぼれるのである。おかげで除湿機を置いている畳には無数のシミができてあまり綺麗でない。除湿した水をうまく処理できずこぼしてしまう除湿機というのはいかがなものか…

企業というのはユーザーに対してもう少し正直であるべきだとか、親切であるべきだと思うことが時々ある。

以前、無性に生ジュースが飲みたくなって、イワタニというメーカーのミルサーという商品を購入した。

カッターが毎分2万回という超高速で回転して粉砕するので、生ジュースはおろか、様々な食品の調理に使える…とスゴイ機能が謳われていた。

ところが購入して説明書をよく読むと、「連続使用は一分以内に限る」と書いてあるではないか!しかも1分間使用した後は30分は機械を休ませて下さいとまで書いてある…ご丁寧にも、うっかり連続使用を続けると、この機械は自動的にストップするようにまで設計されていた。

また機械の容量が決して多くは無いので、生ジュースを作るとするとせいぜい1,5人前くらいの分量しかできないのである。つまり4人家族がこの機械でたっぷり生ジュースを飲むのはかなり難しいということになる。もちろん少量の離乳食を作ったりするのには大変便利なのだろうが。

そしてこの機械にはもうひとつの弱点があって、カッターと粉砕する素材を入れた容器を密着させるためのゴム製のパッキンがあってこれを毎回取り外して洗わないといけないのだが、この取り外しが極めて難しいのである。パッキンに数ミリの小さな穴が開いていて、ここに爪楊枝など先のとがったものをひっかけて無理やり剥がさないといけないのである。
慣れるまではこの作業に結構時間がかかる…しかもゴムのパッキンをとがったもので突くから明らかにパッキンが痛んでくるのである。

日本製品の優秀さは世界の認めるところだが、私のように少々頭の良くないユーザーが製品に抱くイメージと実際の性能のギャップについてはきちんと明示するのが本当に優秀な企業というべきだろう。