お坊さんのお盆休み

忙しいお盆を過ぎたのでお盆休みと称して遊びに行くことにした。
今日は6歳の甥を連れてポケモンの映画「ポケットモンスター ギラティナと氷空の花束 シェイミ」を観に行った。映像が綺麗だし、大人が観ても愉しい映画だった。

私達の世代は「仮面ライダー」「ウルトラマン」「マジンガーZ」「機動戦士ガンダム」「秘密戦隊ゴレンジャー」など子供番組の中でもエポックとなった番組をリアルタイムで見ている。


昭和46年(1971)に始まった仮面ライダーも夢中になって観た記憶がある。

テレビの「仮面ライダー」の人気を受けて野外ステージで「仮面ライダーショー」が開催されるようになった。仮面ライダーや怪人のコスチュームをつけた人間が実際に眼の前で戦うのである。
田舎に住んでいたのでこうしたショーを観る機会がなかったが、親に連れられてこの「仮面ライダーショー」を見に行った友人の話を手に汗握るようにして聞いた記憶にある。今でも話してくれた友人の名前まで覚えているからよほど行きたかったのだろう(笑)


2年前に甥と姪にせがまれて車で30分ほど離れたテーマパークまで仮面ライダーショーを観に行った。
野外の大きなステージは親子連れで一杯だった。内心は私自身もとても楽しみにしていた…
最初に司会のお姉さんが出てきて仮面ライダーがピンチになったらみんなで応援しましょう!」と前説してくれる。
ショーもいよいよクライマックスになって仮面ライダーが大ピンチに陥る。大勢の敵に攻撃され絶対絶命!その時、司会のお姉さんの合図で会場全体がひとつになって「仮面ライダー頑張れ!」と大きな声援を送ると、その声援で仮面ライダーが復活し、見事に敵を倒してくれる。

ショー自体もとてもよく出来ていて楽しかったのだが、会場全体が「仮面ライダー頑張れ!」と声援を送り始めると、会場全体が純粋で、熱くて、力強い、そんな空気で会場が一杯になったのだ。その空気の中にいると私も胸が波立つようで、心が熱くなり、思わず涙が出そうになった。そのことに本当にびっくりした。

気功やヨーガに関心を持つようになって10年以上になる。

心というべきか、意識というべきか、それらは常にある種のエネルギーとして発せられ、その場を包み、相手に伝わり、また自分に帰ってくる。というのがひとつの結論である。
 仏教に携わるようになって一層、その感を深くしている。

人の心というのは巨大なエネルギーを持ち、私達の心と身体、社会、自然、宇宙、などとつながってダイナミックに存在しているのだと感じている。


以前、「鏡の法則」という本が流行った。

本屋でパラ読みしてみると、結局、鏡の法則と呼ばれているのは仏教でいう因果応報と同じような内容であると気づいた。古い仏典の中に「口の中の斧」という表現がある。人はこの口の中の斧で相手を傷つけ、自分をも傷つけるとされる。

自分の発したエネルギーは自分に跳ね返ってくるというのが鏡の法則ではないかと私は思っている。「因果応報」と言われると難しいそうだし、何か怖い感じもする。「鏡の法則」なら何かいいことが起こりそうでワクワクする感じがある、ネーミングの勝利である。

相手に対して憎悪や嫉妬を抱いて破壊的なエネルギーを発しているとやがては自分に帰ってくる。
自分の発した破壊的なエネルギーは相手を確実に傷つけるだけでなく自分自身の心と身体も傷つけていることに気づくべきである。

逆に言えば愛情や感謝といったエネルギーは自分に良き結果を招くことを意味している。

心には計り知れないエネルギーが秘められている。
その可能性は無限といっていい。