季節を食べる


 昨日の夜、寝床に入って眼を閉じると「ごーっっっ」と風が木々の間を抜ける音が聞こえてきた。寒々とした感じは晩秋のようだった。
 季節の移り変わりの速さに少し驚きを感じた。先週までの暑さが消えて、朝方は手先や足先に冷えを感じるようになった。朝方、お湯を触ると身体が気持ちいい!と喜ぶのが分かる。

 先日、妻が「夏って野菜の豊富な時期だったのね」としみじみ言った。
 この時期は沢山の野菜が取れる。
 南瓜、胡瓜、トマト、まくわ瓜、スイカ、ニガウリ、人参、ナス、ピーマン、万願寺とうがらし…頂き物を含めて食卓は賑やかである。身土不二という言葉があるが、すぐ近くでとれた野菜や果物を食べられるのは大きな幸せである。

 昨日、関東から遊びに来てくれた友人を連れて行ったのは地元の自然食バイキングのレストラン「ふるるファーム」である。

     http://www.fururufarm.com/sisetu.htm
 
 全国的にこうした店が流行っているが、このお店は市営の農園施設の一角にあって、菜園が回りに広がっている。ヤギや豚が飼われていたり、とにかく自然に触れたり、風景を愉しんだりと和んだ気持ちになる。店内もログハウス風で明るく居心地が良い。
料理はどれも薄味で、素材の野菜の味が濃い。昨日も平日なのにお客さんが多かった。土日は1時間待ちのことも。
最近は遠方からの来客はこのお店に連れてくるのが定番である。料金は大人1600円なので決して高くない。当地をご訪問の方にはお勧めしたいお店である。


 壇家さんに頂いたニガウリを定番のニガウリジュースにしようと思ったら、いつものパインジュースがなくて、グレープフルーツジュースしかなかった。
 ニガウリとグレープフルーツジュースをブレンダーにかけてみたら…
 ニガウリの苦味とグレープフルーツの苦味が被って超苦い味に!これは失敗であった…

 トマトも一度に沢山頂いたりして傷み始めたのはトマトソースにする。
 これも贅沢といえば贅沢かもしれない。

 やはり季節の野菜は炒めたり、てんぷらにしたりといった簡単な調理法が一番素材の味が分かる気がする。特に万願寺トウガラシのてんぷらなどは最高である。

 先日以来、南瓜のスープが好評。妻だけでなく甥や姪もお気に入りである
 久しぶりに丸元淑生の「丸元淑生のクックブック」(文春文庫)をパラ読みした。
 やはりこの本には教えられることが多い。

 ネットで最近見つけたのがCOOKPADというサイトである。
   
    http://cookpad.com/

 膨大な数のレシピや料理のレポートが集められていて、検索が簡単にできる。掲載されているレシピは40万個を超えている。
例えば「ゴーヤー」を検索すると軽く3000項目くらいのレシピが出てくる。
いつもの味付けに変化を付けたい時には重宝である。

 自然食バイキングのお店の壁に
身土不二  土の命を人間の命へ」と書かれてあった。
 食べるというのはそれが動物であれ、植物であれ別の命を頂くことである。
 そのことだけは忘れないようにしたいと思う。