お坊さんらしさ


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今日は朝から雨。

明日は兼務している山寺の団体参拝があるので天気が心配だが、予報では晴れのようで一安心である。


京都に行くと僧衣を着たお坊さんによく出会うが、私服の方でも「この方は多分お坊さんだろうな」と思う人に結構出会う。

お寺にはいろんな方が参拝に来られるが、面白いのは在家(「出家」=お坊さんに対して一般の人のこと)の方なのにお坊さんの雰囲気を持った方が時々来られることがある。

今日の午前中は宝物殿の拝観が一名あった。

見覚えのある方だと思ったら、2月に東京からの団体旅行で来られた方だった。
この方は剃髪されていて雰囲気がお坊さんのようだったので、「お寺の方ですか?」とお尋ねした記憶があり、それで覚えていたのである。

近くの松尾寺から1時間かけて歩いてこられ、バスの時間に間に合うようにと、すぐに帰られたのでゆっくりお話する時間がなくてちょっと残念だった。この方も正に在家の方なのにお坊さんの雰囲気を持つという方であった。

そうした人というのは人生のどこかで決断したらお坊さんになっていたかもしれない方だろうと思う。或いは人生の中で大きな出来事があって正にそのような心境になられた方かもしれない。

ちょっと怖いのはお坊さんなのに、お坊さんらしくない雰囲気の人である(笑)
以前、東北を旅行したときに全国に名の知れた大きなお寺に行ったら、とにかく数珠を買えとか、御守りを買えとやたらに勧められてうんざりしたことがある。相手は間違いなくお坊さんだったが、多分、どこかで間違えてお坊さんになったのかもしれない…

あんまり人のことを悪く言うと自分がツッコまれそうだが、その職業に相応しい雰囲気というものは間違いなくあるのではないかと思う。

檀家さんには農家の方が多いが普通の農家のお年寄りから人生哲学といっていい話を聞くことがある。言葉は素朴でも、しみじみいい話だなあと思うことがある。

お坊さんという職業は人生の中に深い何かを見つけることだと思っているが、それはお坊さんだけに可能ではなくて、多分、どんな職業や立場にあっても可能なことなのかもしれない。