思いが伝わる

ところで世の中には<一緒にいるだけで疲れる人>という人がいる。
これはどういうことなのだろうか。

私の場合で言うと自己否定の強い人や欲の深い人といるとぐったりしてしまうことがよくある。

また私が相手を嫌っていて、そのことを口に出したり、態度に表さなくても相手はそのことを察知する…というのはよく経験することである。

これらのことを言い換えると、自分の思いは相手に伝わっていることになる。

相手が私を嫌っている場合、「自分を嫌っているな」とはっきり分かることもあるし、はっきり分からなくても、なんとなくその人に会うのが億劫になったりすることもある。


尤も自分の中に欲があったり迷いがあると相手の思いを察知できないこともしばしばある。
この点については私自身何回痛い目にあったか分からない(笑)

 私達は言葉でコミュニケイトするだけでなく、自分の思いでもコミュニケイトしていることになる。

 言葉というものは自分や他人を幸福にも不幸にもすると昨日書いたが、その考えの先には仮に相手を言葉で傷つけなくても、相手に対するマイナスの思い(攻撃、嫉妬、拒絶…)でも相手を傷つけるものであるし、それは当然、因果の定めによって自分に返ってくるということを意味する。

 世間一般で言う<良い人>というのは一杯居るが、外見をいくら取り繕い、本音を押し隠しても、心の底にある本音の部分で根性が曲がっていたら、やはり要注意ということになる。(もちろん言いたい放題、やりたい放題の人よりはずっと自制心がある人なのだろうが)


 思いが伝わっているとしたら、私達は相手に対して自分の思いを取り繕うために、随分と無駄なエネルギーを費やしていることになる。

 自分の思いは相手に伝わっているものと諦めると、案外気持がすっきりするかもしれない。