髑髏の首飾り

 本日も雨が降ったりやんだり。
 午後は冷え込みが厳しく受付に置いたストーブのそばを離れられなくなった。

 温かい物が食べたくなったのでおぜんざい用のお餅を炭火で焼いてちょっとだけお醤油を掛けて頂いた。炭火で焼くと、ガスで焼くのとは全然違ういい香りの焦げ目がつく。ここにお醤油の味と香りが加わると、至福の味である。出来たら立ったままでなく椅子に座ってゆっくり食べたいところだが贅沢は言っていられない。

 本日、最後にお越しくださったのは愛媛松山からの一団。天橋立観光からの帰りとのこと。
 最近は天橋立を観光して、当地近辺でカニを食べるというツアーが人気である。当山はオマケである。

 添乗員の方が駐車場でバスを降りるや否や、スゴク詳しくお寺の見所を紹介しはじめたので、感心していたら「ブログ読んでます」とのこと…有難い限りである。詳しくお寺のお話をしたかったが雨足が強くなったので断念。

 
 本日も何組か宝物殿見学の方があり案内した。

 やはり快慶の深沙大将が一番人気である。

 先日、この像をご覧になった方がこの仏様は日本では作例が少ないがシルクロードでは多く見られると教えて下さった。
深沙大将は髑髏の首飾りをしていることになっているが、当山の像では首飾りは失われている。但し胸に左右対称に穴が開いていて首飾りを留めていたことが推察される。

 なぜ、深沙大将に髑髏の首飾りがあるのか長い間疑問に思っていたが、今日、案内をしている時にあるイメージが浮かんだ。

 当時、砂漠を往来することは大変な苦難であり、命を失うことも多かったのだろう。シルクロードを往来する人は砂漠に朽ちた人骨や髑髏を眼にすることが多かったのではないだろうか。

 砂漠を往来する人達は砂漠の脅威を深沙大将として具現化し、往来の安全を祈ったのでなないか…そんな考えが浮かんだ。

 
 雨が強くなるとお参りの方が無くなったので、先日、中古書店で買った森秀樹「ムカデ戦記1−3巻」(小学館)を受付で読む。

 森秀樹氏の「墨攻」はとても好きな作品である。特に前半の攻城戦の部分は数ある戦記系の作品の中でも圧巻である。それ以降の作品(例えば宮下英樹センゴク」など)に大きな影響を与えたと考えられる。

 「ムカデ戦記」でも金山採掘の技術を利用した攻城戦が描かれる。
 戦国時代の虚実入り混じった情報戦、戦略の駆け引きも素晴らしい。ストーリーだけでなく俯瞰的に戦場を描いたり、一瞬の出来事を大きな画面で捉えたりと、絵画的にも見飽きない。作者は素晴らしい漫画家だと思う。未完とのことだが続きを読んでみたい。


 そうこうするうちに今年度のもみじまつりも午後4時過ぎに無事終了。

 
 この場を借りてこれまで当山のもみじまつりにお越しくださった皆様に感謝申し上げます。
 とりわけHPやブログをご覧頂いてお越しくださった皆様には重ねて厚くお礼申し上げます。

                                 合掌