冬の日のつれづれ

 朝は庭に出ると霜が降りていた。
 南天ツツジといった境内の草木も白く霜を纏っている。
 生ゴミを入れる密閉式のバケツのフタが凍結してねじ曲がりぱっくり口を開けていた。

 兼務してる山寺に留守番に行くと、仮住まいしている妹がモンペをはじめ完全装備でガンガン掃き掃除していた。感心していると「家に居ると寒くてしかたないからとにかく体を動かそうと思って」と前向きなお答え。私ならストーブをガンガン焚いて部屋にこもるのだが偉いヤツである。この山寺は私の暮らす山寺より高地にあるので朝晩を相当冷え込むはず。がんばれ妹よ…


 昨日は近所のコンビニで漫画を立ち読み。
 「モーニング」に連載しれているとりのなん子さんの「とりぱん」が面白かった。
 野鳥の餌付けをしている作者の身辺雑記が動物の生態や自然の中の暮らしとともに綴られている。エッセイ漫画ともギャグ漫画ともつかない不思議なワールドが魅力的である。なんとなくほっとするお話が多い。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A8%E3%82%8A%E3%81%B1%E3%82%93

 世の中にはとりなん子さんのように鳥好きというべき人がいる。
 私の妻も鳥が大好きで先日買った今市子さんの「文鳥様と私」を飽きずに読んでいる。
 やはり鳥好きの人にしか分からない世界があるのだろう。人間の好みというのは面白い。

 本当に腹のたって仕方のなかったニュースがある。

 行方不明になった大阪の吉川友梨さんを救出すると騙って両親に近づき、7000万円もの大金を騙し取った犯人の所業である。
 鬼畜としか言いようがない…
 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081208/crm0812081259022-n1.htm

 今の日本に必要なのは道徳と倫理の教育なのではないだろうか。
 ところがこうした教育は軍国主義につながるといって反対する人達が大勢居るのが全く理解できないことである。

 軍国主義だけで国が滅ぶのではない、政治家も企業も国民も倫理や道徳といった基本的な秩序や安定への感覚を失ったら際限なく、 強者が弱者を食らう鬼畜と餓鬼と修羅の悪趣に落ちていくしかない。この国が寝腐れしていくと嘆いた作家が居たが正に日本は立ち枯れつつある。そうした感覚は子供の頃から教えないと身につかないのである。ところが今は金融教育などと称して子供に金塊や札束を触らせたりしている学校まである。正気の沙汰とは思えない。

 一人一人の国民が誠実さと知恵と勇気を取り戻さないことには日本に未来はない。
 そのことを考えると暗澹たる思いがする。