大根の皮のキンピラとホテルの朝食
【お知らせ】
本年最後のHPの更新を行いましたご笑覧頂ければ幸いです。
一年間お付き合い頂きましたことお礼申し上げます。
合掌
http://ujimaccya69.hp.infoseek.co.jp/
いつもお寺にお手伝いに来てくださる頼りになる女性がいる。
年齢は住職よりも上だが、戦争の厳しさを体験した人の言動というのは興味深く、また学ぶことが多い。
この方は家事全般はもちろん、大工仕事、裁縫などなど何でもOKというなかなかスゴイ方である
料理の話になるととにかく食材の使い方に無駄が無い
「…甘エビはね、中身を食べた後、茹でて茹で汁は味噌汁に入れるし、殻は乾かした後、電子レンジにかけて、カキ揚げやお好み焼きにいれると美味しいのよね」とか「大根の葉は茹でて大根飯にして、皮はキンピラにすると捨てる所が無いわよ」などなど…
この話を聞いた後、大根を料理に使ったので早速剥いた皮でキンピラを作ってみた。
薄く剥いた大根の皮をマッチ捧くらいの太さに切って、ゴマ油で炒め、醤油、酒、砂糖などで味付けた。(少し照りが出るくらいまで煮詰めると良いみたいである)食べてみると結構美味しいではないか。家族にも好評だった。
現在は「100年に一度の大不況」だそうである…だが100年前には今日のような投機化した経済は存在しないし、アメリカの金融商品の破綻が世界の経済を巻き込むということもなかった。ちょっと煽られすぎではないだろうか…
今の経済はお金を使わないと経済が動かないようになっている。
「大不況」ということが報道さてどんどん閉塞感が広がり、それがさらに物や人の動きを鈍くするという悪循環が感じられる。
質素、倹約もとても大事だが一方でお金を使うということもやはり経済が生き生きと動くためにはやはり必要なのである。そのバランスを取るのはなかなか難しいところだろう。
大根の皮でキンピラを作ることを教えて下さった女性も旅行などには惜しまずお金を使われる。なかなか賢いお金の使い方だと思う。
先日、妻とお世話になっている方にご挨拶に行くために東京に行った。
新幹線の切符とホテルがパックになっているとかなり安くなるので、東京に泊りがけで出かけるときはいつもそうしたパック旅行を予約する。イースト21というホテル※を選んだのだがこのホテルがとても良かった。
事前にネットでこのホテルを調べたら口コミなどの評価がとてもよかったので少しだけ期待していたが、とにかくスタッフの対応がとても丁寧でフレンドリーである。お客をもてなそうという覇気ややる気がひしひしと感じられる。これは普通のホテルではあまり感じられないことである。
ホテルの建っているのは古い住宅街だが、ホテルのすぐ下は複合ビルやレストラン街になっていて伊勢丹系の大型スーパー、コーヒーハウス、和洋中のレストランなどが揃っている。食事にも買い物にも全然不自由がない。
そして朝食がとても美味しかった。
ホテルの朝食ではポイントになるものがいろいろある。
オレンジジュース、卵料理、コーヒー、パンなどであるがどれも美味しく、食後にコーヒーを飲みながらレストランに置いてある新聞を開けばなんともいえない幸せ感に包まれた。
若い頃は安いホテルに泊まって旅行するのがとても楽しかったが、この歳になるとホテルでのんびりしたいと思うことがある。普段、住職夫婦と同居している気を遣うことが多いのでなお更こうした時間が貴重であり、有り難く思える。
普段の生活はとにかく無駄を無くし、節約することが第一だと思うが、時々は自分の生活に潤いを与えてくれる時間や物にお金を使うことも必要ではないだろうか。
誰もが常に節約していては絶対に経済は良くならないのである。
といっても毎日、ホテルのバーで飲める人は数少ないのである(笑)
日本人はとにかく周りに気を遣い、空気を読んで生活することを半ば強要されて生きている。
時には日常の生活を離れた時間や空間に身を浸してのんびりするというのはとても素敵なそして多分、必要な体験なのではないだろうか?