パラ読みワールド

【お知らせ】

丹後地域の素敵な映像を撮影、公開されている『まいてれ』様から山寺の雪景色の映像を公開中とのメールを戴きました。
早速拝見しました。すごく寒そうに映ってます(笑)今はかなり雪もとけ少し暖かくなりましたが…皆様も是非ご覧下さいませ。

http://www.maitere.com/local/090110kongouin.html


 枕元に何冊か本や雑誌を置いて、寝る前にパラ読みしてから寝る習慣がある。

 代田文誌「鍼灸真髄」(医道の日本社)は著者が鍼灸治療の大家である澤田健師に師事した記録で、澤田氏の言葉が道書のような味わいがあるが、ふと<労宮は咳に一番効く>※1という一節を見つけた。

 熱は下がったが咳が止まらず困っていたので早速「経穴マップ」(医歯薬出版社)※2で位置を確認して、気功家の山口令子先生※3に教えて頂いた按摩功の要領で刺激すると、確かにはっきりした圧痛がある。刺激を続けると強い咳が収まったので、かなり得した気分。一昨日も夜中に咳が出てなかなか止まらなかったのだが、昨晩も夜中に咳が出始めたので労宮を刺激すると収まった。なかなか有難い経験だった。

 同じ代田氏の「鍼灸治療基礎学」の労宮の項には咳の治療については記述がない。労宮は過労に著効のある経穴とされておりなかなか興味深い。

※ 1 労宮は中風になどにも効くが咳を鎮めるのに一番効くとの意味。咳きをもっとも鎮めるのが労宮ということではない。念のため。
※    2 アマゾンのブックレビューが良かったので買ったのだが、経穴の位置が素人にも分かりやすく書かれていて良書である
※ 3 山口令子氏は気功家、ジャーナリスト。日本で始めて中国の本格的な気功を紹介された 《http://www.kinosekai.jp/



 先日、風邪の引き始めに久しぶりに市内の図書館に行った。
 重い本は読む気がしなかったので何冊か雑誌を借りた。

  『芸術新潮』2008.1「手塚治虫を知るためのQ&A100」
  『Newton』2007.5「生命史最大の謎 進化のビッグバン」
  『Newton』2008.1「次元とは何か」(←リサ・ランドール博士にインタビュー収録)

 どれもとても面白い。

 『芸術新潮』の手塚治虫特集は100のコラムを通じて手塚の全体像が分かる仕組みである。手塚治虫は巨人であり、天才であるとしか言いようがない…

 漫画家の田中圭一氏の手塚論も面白い。この方は手塚治虫の画風を真似てシモネタ系の漫画を描くという異色の人物だが、真似されるだけあって手塚治虫の画風の特徴が実に分かりやすく漫画で解説されている。これがまた面白い!

 『Newton』もパラ読み中だがどちらも実に興味津々たる内容である。

 生命とか宇宙については分かっていることは少ないし、またそれがとてもスリリングな発見を含んでいること、そして眼に見えない小さな世界の中に眼に見える世界以上のものが含まれている…そんな不思議な感慨が心に浮かぶ。

 『Newton』は難しいことを分かった気にさせてくれる点で(笑)とても素敵な雑誌である。最近はこうした科学雑誌の部数が伸び悩んでいるそうだが、これからも是非がんばって私達を啓蒙して頂きたい。