久方の光  〜春の夜の夢〜

  【お知らせ】

本日、HPを少々更新致しました。
ご笑覧下さいませ
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本日は妻と兼務しているT寺へ留守番に出かけた。

 本堂の前にある小さな寺務所の受付に座って何気なく本堂付近を見ると…

 本堂の両側に並ぶ20メートル近い大木の梢からモクモクと煙のようなものが見える。さては住職が昼間から焚き火かと思いきや、よく観ると煙ではない。黄砂のようにも見える…はて一体何が…

 黄色い煙の正体は花粉だったのだ…おそらくヒノキの花粉だろう。風で梢が揺れる度に物凄い量の花粉が風に舞っていのである。花粉症気味の妻が見たら卒倒しかねないので妻には黙っていた(笑)自分が花粉症でないことに感謝である。



 
 今朝、2時頃、飼い犬の鳴き声で眼が覚めた。雑種のトモが爆音で延々と鳴く。
 野良猫でも迷い込んだのだろうが、いい迷惑である。眼が覚めてから2時間近く眠れなくなってしまった。ふと最近、座禅をしていないことに気が付いてしばらく座禅をし後、ようやく眠りに付くことができた。そしてこんな夢を見たのである。


 夢の中で私は布団の上で眠りについていた。

 眼を覚まして天井を見上げると、天井板の一部のぽっかりと大きな穴が開いている。穴の中には白い布のようなものがひらひらと見える。なぜかその布には小さなプリクラが一杯張ってある。ふと天井板に開いた穴の陰に顔のようなものが見えた。誰かが天井裏に居る…怖い!と思った瞬間である。

 突然、物凄い光が降り注いできたのである。一瞬にして私の身体全体が光に包まれた。そして周囲の景色は一変してどこかの海岸になっていた。真っ青な空と海、真っ白な砂浜が目の前にあった。
 その海岸で私は圧倒的な光に包まれて横たわっているのである。圧倒的な光は身体を射抜き、心の底まで差し込むように感じた。それは至福といっていい体験だった。微塵の不安も恐怖も無い。唯幸せで安心があるだけだった…

 もちろんこれは夢の話である。間違っても神秘体験などではない。
 だが眼が覚めた後、あの圧倒的な光の中をもう一度体験したいと思った。

 どのようにお経を読むかというのは私にとってはかなり大きなテーマである。
 お経を読む時に相手に光が届くようにと思って読むことがある。
 もし私が供養を受ける立場になったらあんな光の中にいられたらさぞ素晴らしいだろう…そんなことを考えた。

 春の夜の夢の話である。