ゴキブリが可愛いくなる話

 昨日、トイレ付近から妻の悲鳴が…

 トイレの中にある手洗い用の小さな洗面所の中でたっぷり15センチくらいあるムカデが這い回っていたのである。どうやら配水孔から上ってきたらしい。

 台所のポットのお湯をコップ1杯持ってきてムカデにかけると大人しくなった。
 ムカデを退治する時は熱湯をかけるか、ハサミで首を切るしかない。なかなか大変である…

 これからしばらくはムカデが多くなる。
 ムカデは暗い所が好きで、床に置いた服、玄関の靴の中、作業場の手袋や長靴の中は要注意である。一昨日は犬の餌の入れの中にもいた。

 ムカデは狭い隙間を移動できるので、縁の下のムカデが畳と畳の隙間から室内に侵入してきたりするから防ぎようがない。今年からはムカデ専用の忌避剤を撒こうかと思っているのだが、効果はあるのだろうか…

 妻いわく

 「ゴキブリが可愛く思えてきた…」

 ゴキブリはあんなに沢山の脚はないし、人間を刺したりしないとのこと。たくましくなったものである。


 本山に居た時も宿舎にやたらとムカデが出た。寺院関係ではムカデのことを

  毘沙門天のお使い

 と呼ぶこともある。


 「客足が多い」ということにかけて、商家では縁起物にすることもあるそうである。
 もっともウチの山寺はムカデは多くてもお参りは少ないのであまり信頼の置けない話である…