住職、よくぞご無事で


【お知らせ】

本日、HPを少々更新致しました。
ご笑覧下さいませ

http://ujimaccya69.hp.infoseek.co.jp/


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1週間ほど前のことである。

兼務している山寺の掃除に出かけた住職夫婦がこちらに帰ろうとトラックを走らせていると、対向車がセンターを割り込んでぶつかってきた。

かなり急なカーブでもともと事故が多い場所だったのだが、先方がスピードを出しすぎていたのと、道路工事のため路肩に土砂が積上げられ視界が利かなくなっていたのが原因のようである。


母から事故の電話を受けて、まず心配したのはその場でいい加減に示談されると後で面倒なことになるということ…こういった交渉については二人ともいたって無頓着だからである。

何年も前に「車の事故で損するな! 知っておどろくこの道25年の交渉術」(永岡書店)という本を買っていとを思い出したが、まだ開いていなかった(笑)とりあえず目次を速読して、車で現場に向かう途中、信号待ちの間に拾い読みした。

事故現場は檀家さんの住む地域なので、見知った顔が大勢出てきているではないか。住職夫婦を心配してのことだと思うが。気恥ずかしい…

住職の乗っていた軽トラックは運転席付近がかなり破損して自走不能状態である。先方は相当な勢いでぶつかったらしい。

住職に「大丈夫?」と声をかけると

私には仏様がついてます

と真面目な顔で言う。この人は真面目なのか不真面目なのかよく分からない…

結局、こちらに過失が無かったことが認められて50万近い修理費は全額先方の保険会社が負担してくれることになった。だが10年以上乗っていた車なので買い換えたほうが良かったとの話もあるのだが。


   私達は保険に入っていたら安心と思いがちだが、


   事故が起きたら現場で先方とどう対応するか?

   先方の保険会社とどう交渉するか?

   被害が大きい場合に修理するか、それとも乗り換えるか?

  車に乗る人はそういったことを一度は考えておいたほうが良いだろう。特に田舎というのは車社会で毎日のように車に乗る必要があるからなおさらである。

 「車の事故で損するな! 知っておどろくこの道25年の交渉術」は随分前に出版された本だがいろいろと参考になることや面白いことが書いてあった

 女性の顔に5センチ以上の傷が残ると自賠責保険では後遺障害7級に該当するが、同じ顔の傷でも男性の場合は12級にしかならない。男性が事故で睾丸を2個失うと後遺障害7級に該当するので

   女性の顔の傷は男性の睾丸2個と同じ価値

 などと書かれてある(笑)

 自分に過失が無いと思っていても過失を負わされたり、或いは自分が一方的に悪いと思っていても先方にも過失が認められたりと、事故や保険というのは我々素人には不思議な世界である。

 この世で生きていくためには世俗的な知恵も必要である。だが世俗的な知恵で頭を一杯にして生きていくだけでは多分、神様や仏様は満点を下さらない。なかなか難しいところではある。