京都新聞のソフィアとソフィスト

京都新聞観察日記】

 出産のために帰省している妻から時々メールが届く。
 母子共に順調のようで一安心である。
 子供のために毎日童謡を歌ったり、般若心経を唱え聞かせているとのこと。さすがは我が妻である(笑)だが生まれてきた子供の第一声が「オギャア オギャア」でなく

   ギャテイギャテイハラギャテイ

 だったらどうしようか…



 本日の京都新聞の第1面の「ソフィア京都新聞文化会議」には国文学者の大谷雅夫氏の「まずは国語を、古典文学を」という一文が載っている。

 京都一乗寺にある曼殊院門跡に伝わる「和漢聯句」の作品から説き起こし、日本の伝統だった和漢の古典への深い素養の必要が論じられている。
 この「ソフィア京都新聞文化会議」という連載も玉石混交だが、これは玉のほうですね。

 なかなか引き込まれる内容だったので、関心のある方は是非、下記をご覧頂きたい。室町時代に流行した「和漢聯句」は和漢の古典を踏まえた高度な言語芸術である。

   【ソフィア京都新聞文化会議】http://www.kyoto-np.co.jp/info/sofia/


 日本は数百年にわたって世界最高の識字率を誇ってきた。
 その結果、顕官貴人から市井の庶民に至るまでが高度な教養を共有する稀有な社会を作ってきた。貧困な国語教育と欧米文化の流入によりその高度な文化環境は風前の灯である。
 そしてテレビでは相変わらず無教養を娯楽の種にしている番組が続々と作られている。最近は、<物を知らない>ことで持てはやされる芸能人が多くてほんとうにがっかりである…


 5面の「窓 読者の声」にはのけぞるような投稿を発見。タイトルは

「国旗、国歌反対も見識」(←オイオイ)


 日本は改憲の方向へ向かっていて国家が有形無形の圧力により国の考え方に同調させてるのだそーです。「…戦前のものの考え方に戻そうとする意図を感じた。時代が逆行することだけは避けなければならない」と悲壮に意気込んでおられます。


国旗を掲げ、国家を歌うことに反対し、起立しない教職員がいてもいいのではないかと思う。上意下達に対して、すべて従うのではなく、自己の信念のもとに積極的、あるいは消極的に自己主張して、より民主的な教育を実践してほしい

 …なんか溜息がでますね(笑)
 アメリカでは小学生が毎日星条旗に忠誠の誓いをしていて、片や日本では卒業式といった特別な式典で国歌を歌い、国旗を掲げることが国家の圧力と言われるのだから彼岸の世界である。京都新聞には時々こうした投稿が載るが、共同通信の記者あたりが手慰みで書いてるのではと勘繰りたくなりますね(笑)

 国旗と国歌反対も見識とは不見識ですっ!(笑)

 国家が憎い教師はとりあえず国家教育に携わる教師を辞めて私塾でも開いたらどうかと思う。そこで自己の主義主張を教えることは正に自由である。
 上意下達を否定するなら、自分の生徒にも反抗、不服従、異議、その他を認めないと可笑しいです。もっとも今は教壇もなくて同じ目線という「民主的環境」で教育が進んでいるようだが。


 26面には写真付で「人権擁護法早期成立を」の記事も。

 ご存知方も多いと思いますが(笑)この法案を「人権を擁護してくれる素晴らしい法案」と思ったら相当ヤバイです。2006年から試行された「障害者自立支援法」がなんのことはない障害者に過大な負担を負わせるとんでもない代物だったことを思い出しましょう。

 詳しくは下記などの各種サイトをご参照頂きたい。

  【人権擁護法案反対同盟】http://vitaminress.hp.infoseek.co.jp/jinken.html


 今日は白星一つ。黒星二つ。京都新聞は相変わらず偏向中です(笑)