「ガンダム選挙」の行方

 【京都新聞観察日記】



 これまでブログには政治について殆ど書いたことがなかったのに、最近、やたらと政治ネタが多くなった。政局の大きな節目というのは面白い。


 本日の京都新聞コラム「直言放言」にはロボットクリエーターの高橋智隆氏が「ガンダム選挙」という言葉を使っておられた。
 
機動戦士ガンダム」では続編の度に武器や防具が付け加えられ、デザインがどんどんゴテゴテしたものになっていった。豪華っぽく見えたほうが一時的に人気が集まるが物語の本質は見えにくくなる。これまでの政治は場当たり的な制度や組織を作って全体が見えにくくなっている。
 
 「求める政治家はリーダーらしく、どーんと構えていること」が大切。
 難しい顔で細かい政策を語るより常に明るく前向きな雰囲気を発してほしい。
 現在、お台場には巨大なガンダムが公開されているが、立っているだけのガンダムが人々を感動させ、経済効果を生んでいる…

 というのが高橋氏の論旨だが、なかなか面白い。
 確かに最近のガンダムは武器や構造もゴテゴテしすぎである。ついでにガンダムの人間関係も必要以上に複雑すぎる気がする。

 ただ私達がファーストガンダムに惹かれたのは、それまでの単純な巨大ロボットアニメを超えた物語の細部や人間関係の複雑さという魅力にあったのも事実である。単純すぎても面白くないし、複雑すぎても面白くない。要はバランスである。

 日本の政治では利害や既得権の調整が第一に置かれる。そのことがゴテゴテした無駄の多さにつながっているのだろう。日本がアメリカのトップダウン型の組織や中国の長期的戦略に勝つのは至難の技である。

 一方、小泉さんは日本のリーダーとしては「キャラが立っている」という意味では傑出していた。だが、今になって小泉さんのやったことが果たして日本の為になったのかという総括がようやく始まっている。

 どーんと大きく構えて立っていてもその立ち位置そのものが間違っていたらとんでもないことになる訳である。

 
 民主政権の誕生はいよいよカウントダウンが始まった。
 だが民主党の公約に安全保障についてはほとんど触れられてもいないし、教育や安全保障といった重要な問題については民主党内に余りにも意見の分裂が大きい。調整に調整を重ねるほどこれまでの自民党の政治と大差なくなってしまう。

 民主党が結局、自民党と大差が無いと分かれば政治への不信と不安はますます大きくなるだろう。
 その次に来るのは果たして何だろうかと考えると興味は尽きない。



 暑中見舞い申し上げます

日頃より、主人の拙文駄文にお付き合い頂きましてありがとうございます。

我が主人は出産のため帰省した嫁が産気づいたとかで浮き足だっており、日頃から落ち着きのない人間がますます落ち着きを無くして笑止千万でございます。

まもなく嫁の里に向かう予定でございますので数日更新をお休みするかもしれません。ご了承下さいませ。
        
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