人間国宝に話術を学ぶ
【山寺の本棚】
昨日から泊りがけで妻の実家へ。
久しぶりにわが子にご対面である。前回はつるつるだった子供の顔にブツブツが…
新生児にきびという発疹だそうである。おまけに爪でやたらと顔を引っ掻くので予防措置として両手にグローブのようなものまではめられているではないか。抱き上げようとする、このグローブをぶんぶん振り回して私の顔をびしびし叩いてくる。積み木遊びの前から積み木崩しか(←古い…)
育児疲れの妻とお互いにせんねん灸とマッサージをして慰労した。欧米人の夫婦ならまずハグするところだが、お灸というのがシブいねえ…
先日もデスクワークの多い研究者の女性にせんねん灸をお勧めしたら「気持ちよくて眠ってしまう」とのこと。おまけに合谷(親指付け根のツボ)にお灸していたら肌がすべすべしてきたとも。確かに以前読んだお灸の本に合谷にお灸すると肌の調子が良くなると書いてあったのを思いだして納得した。合谷は大腸系のツボなので老廃物の排泄が活発になるのかもしれない。
先日は老人ホームでの法話が悲惨なほどリアクションが無かったので(笑)、法話ももうちょっと勉強せねば…と思っていたらブックオフで面白そうな本を発見。
- 作者: 一龍斎貞水
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2007/08/08
- メディア: 新書
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柳家小さん、桂米朝に継いで寄席の世界で人間国宝に選ばれた講談師一龍斎貞水師の書いた本である。
最近は「ガンダム講談」なんていうのまであるが、こちらは正統派中の正統派である。
…聴衆を語りの世界に引き込んで、笑わせ、泣かせ、感動させる。その心を揺さぶる語りの極意とは?人が人に向けて話をする中で、大切なことは何か?長年の修行により培った確かな技と心を、一般に向けに分かりやすく伝授する(裏表紙より)
芸談というのは好きなジャンルだが、含蓄のあることが書いてある例えば
「お客が一番拒絶する話し方」
と聞くと普通は「下手な話し方」を連想する。だが、答えは「前座のくせに名人のようなしゃべり方をする。あるいは、無理やりに今風のしゃべり方をしようとする」そういうのが一番客を白けさせるのだという。
下手でも一生懸命にしゃべれば何かが伝わるということなのだろう。ということはこのての本をよんで話が上手くなりたいというのもやはりサモシイことになる(笑)なかなか意味深長な内容である。テクニックを伝える本というよりは生き方全般にも通じる内容が多い。
誉められたことは、できるだけ早く忘れた方がいい。一方で、失敗したこと、人から叱られたことというのは、一生忘れちゃいけません
これなどもプロならではの至言であろう。
私のように褒められるとすぐに有頂天になる者には耳が痛いことが書いてある。
一芸に秀でた方の言葉というのはやはり耳を傾ける価値がある。
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