竜退治の騎士になる方法
【山寺の本棚】
昨日はW・カッツの「恐怖の誕生パーティ」をお勧めしたが、実はここ数年、殆ど小説らしい小説を読んでいなかった。この山寺に来て5年あまり経つが、映画を観たり、漫画を読んだりすることはできるのに、なぜか小説を読む気力がわかなくなったのである。
ところで最近、友人が貸してくれた本がある。
- 作者: 岡田淳
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2003/11/01
- メディア: 単行本
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小説は読まないと言いながら、最初の数ページを読んだらとまらなくなり、20分ほどで読み終えてしまった。久々の体験である。
とにかく読後感が爽やかで心地よい。大人も十分楽しめる。楽しめると書いたが面白く楽しいだけではない。何かが心に残る作品である。
竜退治の騎士と聞いて<剣と魔法>のファンタジーを連想していると当てが外れることになる。いろいろ教えられるが教訓的でなく、この世でないものを体験させてくれるが生粋のファンタジーとも違う。そこら辺のバランス感覚が絶妙である。
私は学生の時に見た劇団のお芝居を思いだした。作者の岡田淳氏は有名な方らしいが、演劇が好きな方なのかもしれない。
帯とカバーにはこんな言葉が書いてある。
その人はジュラルドと名のり「おれは竜退治の騎士やねん」と関西弁で言った。どうみても日本人だった…
「夢」さえ捨てなければかならず奇跡はおこる夕ぐれの学校でおこったふしぎな事件
十月の夕ぐれ、
優樹とぼくは、わすれたプリントを学校にとりにいった。そしてぼくたちジュラルドにあったんだ。ぼくたちの運命をかえることになる“竜退治の騎士”に。
では一体、どうしたら竜退治の騎士になれるのだろうか?
竜退治の騎士になるために与えられた課題はなんと…
…やはりこれは書けないです(笑)。読む楽しみが半減してしまいますから。
でも私は禅宗でよく使われる4字の言葉を連想したとだけ書いておこう。
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