恐るべきプーさん
【山寺の子育て日記】
久しぶりに妻の実家にいる子供に逢いにいった。
部屋に入るとわが子は緑色の不思議なマットの上に横たわっていた。
マットにはキリンの首や椰子の木が生え、アーチからは動物の形をしたオモチャがぶら下がっている。眼がチカチカしそうなほどカラフルである。
赤ちゃんが退屈しないように工夫されたマットなのだそうである。
子供は相変わらずほっぺたの肉が首をおおうくらい福福しいお顔である。
「ガンダム」にでてきたコンスコン中将みたいである…
部屋にプーさんのぬいぐるみが置いてあった。
妻がポチッとプーさんのお腹を押すと
ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…
あるお母さんの胎内音が録音されているのだという。
その音にあわせてさらにゆったりした音楽が流れてくる。この曲も赤ちゃんをあやすために特別に作られたものだという。
赤ん坊のそばで横になって聞いていると、強烈な眠気が襲ってきた…だが肝心の赤ん坊はわりとフツーである(笑)
効果には個人差があるらしい…
ちなみに商品名は「ベイビープーいっしょにおやすみ」。
いろんなベビーグッズがあるものである…
赤ん坊も感情が複雑になってきたようである。
赤ん坊の顔がクシャクシャになって「あ、もうじき泣くな、泣くな…」と思っているとさらに顔を真っ赤にして顔をクシャクシャにさせ…最後に…ニコッと笑ったりするのである。
フェイントかいっ!
と思わずツッコんでしまった。
赤ん坊が<快>と<不快>という感情を二つの極にしてそこから細やかで複雑な感情を発達させているというのが見て取れる。まことに興味深い。
一なるものが陰陽に分れ、そこから万物が生成化育されていく…
陰陽五行の世界のようである。
戦争中、米軍から逃げた民間人の一団が洞窟に隠れたときに赤ん坊が泣くので母親が口をふさいだら赤ん坊が死んでしまったという悲しい実話を妻が話してくれた。
妻が部屋に居ない時に赤ん坊の顔を見ていたらこの話が思いだされた。
そのとたんなぜか急に泣けてきた。自分でもよく分からないがものすごく悲しくなったのである。
しばらくして妻が部屋に戻ってきた。
赤ん坊が泣き始めたのだが妻が驚いていた。赤ん坊が涙を流しているという。
それまでどんなに泣いても涙を流さなかったのに、今日になって初めて涙を流して泣いたというのだ。
偶然だとは思うが、少し不思議な気がした…
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