介護の現場からの提言 その1

【参道の様子】

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【紅葉情報】若木は紅葉の進んでいるものも沢山あります。古木はまだ青色が多い。
【釜炊きおぜんざい】はじめています。
【観音寺の大根だき】14日(午後より。午前から仕込み開始のため)15日(全日)21日(午後より)22日(全日)23日(全日)
【門前の野菜売り】今年から2名でがんばっておられます。まだまだ品薄の様子。

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【山寺の本棚】【のんびりしてられない日記】

介護の現場―NHKに寄せられた222通の手紙から

介護の現場―NHKに寄せられた222通の手紙から

 春頃にNHKの介護特集を見た。
 ある男性が寝たきりになった奥さんを介護されていたのだが、その大変さに胸がいっぱいになった。
 
 そのことがずーっと頭にあってたまたま中古書店で「介護の現場 ―NHKに寄せられた222通の手紙から―」(NECクリエイティブ)という本を見つけて買った。

 お年寄りを介護されている家族の<負担>がどのようなものかが切々と綴られていて、涙なしに読めない本である。自分だったら果たして親や妻のためにこれだけできるだろうか?と思わされることが一杯書いてあった。読みながら何度も本を置いて考え込んでしまった…

 そして介護というのは自分がその場面に立たないとその大変さを実感できないもので、介護の体験のない私達は何も知らないのだということがひしひしと感じられた。

 本書には数十通の手紙が掲載されているが、なかでも「どの自治体でも実現可能な身近で具体的な七項目」という一文に強くひかれた。筆者はN・Mさんという神奈川の女性である。(本文では実名が掲載されている)
 大変明快な論旨で示唆に富む内容なので大勢の方に知って頂きたいと思い、論点を紹介させていただく事にする。

1 眼科、歯科、耳鼻科の巡回検診車の配置

 体の不自由な老人を病院につれていくには大変な労力と時間がかかる。在宅老人のための訪問検診車があれば大変に大きな助けになる。
また美容と理髪の訪問業務が利用できれば尚望ましい。

 2 介護施設の広域行政化への要望

 介護者が複数いてその居住地が異なる場合は被介護者の住民票を移籍しなくても福祉サービスが受けられるシステムが必要。
 兄弟が回りもちで親を介護する場合にはこういったシステムが必要となる。

 3 特別養護老人ホームのベッドのシフト運用
 
 デイサービスの利用は日中わずか5時間であり働きながら介護している人には利用できない。現況ではショートステイの利用は月1回か隔月に1回である。毎週利用できることが望ましい。それには特別養護老人ホームのベッドを週の前半と後半に、または2日づつに分割して2、3人の老人が共有できるようにすればひとつのベッドが2倍にも3倍にも活用できる

4 常設の救急・介護教室の設立
在宅介護を担うのはほとんどが介護の専門家ではなく素人である。老人を介護していると介護教室に出席する暇の無いことが多く、その回数も、開催地も少ないのが現況である。
国民の誰もが気軽に介護を学べる救急・介護教室が地域に常設されることが望ましい。


(以下明日に続きます。)

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