心を癒される風景

昨日、朝9時頃にお参りを頼まれたので田舎道を車で走っていた。
道の両側は田んぼが続いていて、田んぼの向こう側は道路と平行に低い山で連なっていた。


気温が上がっていたせいか冬の田んぼから立ち上った水分が薄くて白い靄(もや)になって地表を覆っていた。そして山際には少し濃い靄が帯状に2メートルほどの高さで固まって漂っていた。その風景がとても綺麗に感じられた。

こういう風景を見ると、いつも「もしも」と思ってしまう。

もしもガードレールも、電柱も、ビニールハウスも、ポンプ小屋も無ければ、どれほど美しい光景だろうか…と空想するのである。一方、眼の前にある現代の農村の風景そのものがやはり美しいとも感じる。ガードレールも電柱も、この雑然とした景色そのものが美しいとも。

今朝は昨日よりさらに気温があがったらしい。
キッチンから庫裏の裏手を見ると地面から濃い靄が立ち上った。小雨が降っていたが、気温が高いせいか春のような気配を感じた。


話が変わるが、政局が一層混沌としている。

山寺では一日中、ラジオがかかっているので、この時期は延々と国会での審議が放送されるので、政治家や官僚の質疑応答を聞くことになる。野党の質問は、本人の真摯さより、自分の見せ場を意識した卑しさが露骨に感じられる。与党の質問はまるで、政府の言いたいことを引き出すために質問しているようで、生ぬるい出来レースでしかない。

それにしても野次が多すぎる。私語を一切禁ずるべきとは言わないが、首相を「ドラ息子」などと言って何になるのか。委員長や議長は議事が静粛のうちに進めるべきなのに、低俗な野次を放置している責任など露ほどにも感じていないらしい。

この混沌が全く新しい何かを生むのか、それともただ国政の空転で終わるのだろうか。


政治家に心を癒してもらえるとは思っていないが、田舎道のありふれた光景ほどにも心に響かない。ただ寒々としたものしか残らないことが悲しく感じられる。

【告知】
2月3日午前10時より節分祈願祭が行われます。年に一度の本尊波切不動明王様ご開帳の機会です。祈願お申し込みはお早めに願います。(当日参拝できない方、遠方の方には後日、御札を送らせて頂きます)詳細はHPにて。→http://ujimaccya69.hp.infoseek.co.jp/



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