ミルクティーと密教入門

【山寺の本棚】【密教入門】



西舞鶴にカラチという美味しいインドパキスタン料理のお店があり時々食事に行く。

チャイというのはお店によって様々だが、ここのチャイはとても私の好みである。
なんとか家でも美味しいチャイが飲めないかな…と思っていたら、冷蔵庫に「オールスパイス」という見慣れない香辛料の瓶があったので何気なくミルクティーに入れてみたら…これがかなりいい感じなのである。自分にとって70点くらいのチャイになったのだ。そうなると今度は美味しい紅茶でチャイを飲みたくなった。
丁度、ミツティというネットショップでミルクティー用の紅茶のセールをやっていたので購入した。

ミツティのミルクティー用の紅茶×オールスパイス

私の中では久々のヒットである。瓶をよく見たらこのオールスパイスというのはソーセージ、ハンバーグ、ロールキャベツなどに使うスパイスらしい。おまけに賞味期限を5年も過ぎていた…
【ミツティ】http://www.rakuten.ne.jp/gold/mitsutea/

真言密教の基本―教理と行証

真言密教の基本―教理と行証

先日、地元の中古書店「復活書房」で三井英光「真言密教の基本 教理と行証」(法蔵館)という単行本を見つけた。価格は100円である。

一読して、どうして今まだこの本を読んでいなかったのか激しく後悔した。本を読んでどうしてもっと早く読まなかったのかと後悔した記憶はあまり無い。なぜ後悔したかというと真言宗を学ぶ上でとても重要なことが沢山書いてあったのだ。


真言宗の特徴を一言で言うなら真言を唱えること、印を組むこと、観想するという3つによって仏と一体になることである。

真言宗の僧侶になるためには四度加行という修行期間を経ることが必須である。多くの場合三ヶ月を要し、長いときで一日に10時間あまり、真言、印、観想を繰り返す。
この時、次第と呼ばれるものに従って、こうした修行を行うのだが、次第は修行のプログラムであってどうしてこの真言が必要なのかということまでは書いてないのである。

真言密教の基本」の第2部は100ページあまりにわたって、この四度加行で使われる真言、印、観想の役割が具体的に解説されているのである。
もし四度加行時に本書を参照できたら、修行の内容は全然違ったものになっただろう…そう思うとかなり残念な気がした。

念の為に言うと、ここに書かれている内容は高野山大学種智院大学など宗門の大学で学べば、得られる可能性が高い。
ところが在家(お坊さんでない一般の家庭)から僧侶を志した方や、或いは実家がお寺なのに実家を継ぐ気が無くて長い間ふらふらしてから思い立ってお坊さんになった者(←つまり私)にとっては基本的なことがかなり欠落している可能性があるのだ。

真言密教の基本」の第2部は僅か100ページ程だが筆者が高野山の真別所(四度加行を行う為の専門道場)で行った貴重な講義がもとになっている。正に四度加行を学ぶために必須の内容が盛り込まれている。

「○○入門」などというのはその分野に精通していないと語る資格はない。だが曲がりなりにも真言僧侶になり「あの時こうしておけば良かった」という後悔は随分しているので、後進の方の為にささやかな老婆心からいろんなことを書き残しておこうと思うのである。

ちなみに本書は既に絶版であり、アマゾンでは4000円の値段が付いていた。同じ著者の「密教夜話」も優れている。こちらは雑誌に掲載されたエッセイを纏めたものだが真言宗の僧侶としての貴重な体験が読みやすく綴られている。

密教夜話

密教夜話

【告知】
2月3日午前10時より節分祈願祭が行われます。年に一度の本尊波切不動明王様ご開帳の機会です。祈願お申し込みはお早めに願います。(当日参拝できない方、遠方の方には後日、御札を送らせて頂きます)詳細はHPにて。→http://ujimaccya69.hp.infoseek.co.jp/



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